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アマゾン「AWS IoT」は何が衝撃的なのかIoT観測所(14)(2/3 ページ)

米Amazonが発表したIoTサービス「AWS IoT」は業界に大きなインパクトを与えた。一企業の発表した取り組みがなぜ、IoTを取り巻く各社に大きな影響を及ぼすのかを考察する。

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破:クラウド4強の一角

 さて、ということで本題。元祖というとちょっと言い過ぎではあるのだが、クラウドサービスを語る場合に避けて通れないのがAmazonのAWS(Amazon Web Service)だ。この記事もある通りレベニューベースではクラウドサービスの半分以上をAmazon、Microsoft、IBM、Googleのビッグ4が占めており、その中でAmazon AWSのシェアは一番大きい。直近の2015年第2四半期のデータで言えば、AWSがほぼ全体の30%近くを占めているという意味は大きい。当然ながら、IoTのクラウド側サービスをAWSで行いたいというニーズは常にある。

 Amazonもこうした事は良く承知しており、既にIoTあるいはM2M向けとなるサービスを提供している。Photo01〜03は2015年7月に都内で開催された「AWS Summit Tokyo 2015」における、アマゾンの榎並利晃氏による「AWS クラウドを活用した IoT / M2M ソリューション」というセッションの資料からの抜粋であるが、Amazonがこれまで普通に提供してきたサービスがそのまま利用できる事をアピールしており、実際にこれを使ってM2MあるいはIoTのサービスを提供した事例紹介もある。

 IoTデバイスからはHTTP/HTTPSやMQTTなどを使ってAmazon AWSにアクセスすることを前提に、既存のAWSのサービスを使ってIoT/M2Mに要求される処理を実行できることを示している(イベントの資料は「開催レポート動画・資料一覧」から入手できる)。

「AWS Summit Tokyo 2015」にて示された資料
Photo01:資料そのもの、あるいは当日のセッション動画などは「開催レポート動画・資料一覧」から入手可能となっているので、興味ある方は直接見ていただければと思う
例示されたIoT/M2Mシステム構成
Photo02:例示されたIoT/M2Mシステム構成だが、これはあくまでもAWS側のスタックであってデバイス側ではない事に注意
AWS Lambdaを利用した照明の自動制御
Photo03:AWS Lambdaを利用して照明の自動制御を行うという例

 これが「簡単に」実装できるか、というとまた話が別であって、ある程度AWSに慣れた開発者ならばこうしたサービスを作るのは難しくない、というレベルでしかない。悪い事に、IoTデバイスの開発者が同時にAWSにも慣れている、というシナリオはちょっと考えにくく、その意味では連携は必ずしも進んではいない。加えて、IoTやM2Mのエンドノードが必ずしも直接AWSと通信できるとは限らないので(Photo04)、適切なゲートウェイも必要になる。

ゲートウェイの必要性
Photo04:MQTTを使う場合、AWSの上にVPC(Virtual Private Cloud)を作り、その中にMQTT BrokerをEC2のインスタンスとして立ち上げて、ここでプロトコル変換をする事も可能としているが、そもそもMQTTしか使えないエンドノードがAWSと直接通信できるとは考えにくいので、普通に考えるとこのIoT/M2MゲートウェイがMQTTとHTTPの変換も行うほうが現実的なシナリオに思える

 実はこうしたものをこれまでAmazonが提供してこなかったが故に、さまざまなIoT関連ベンダーは「AWSを利用するためのソリューションを提供する」というビジネスが可能だったし、そうしたビジネスを考えていたベンダーも実際に存在する。Amazon AWSは特定のIoT規格に寄り添ったりしない、ある意味中立なサービスだからこそ、どんなIoT規格であっても「これを使えば、クラウドサービスにはAWSが選べます」というのはサービスを提供する側にとっては安心な材料だからだ。

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