日産「グリップスコンセプト」はコンパクトクロスオーバーの“極限”に挑戦:フランクフルトモーターショー2015(1/2 ページ)
日産自動車は、「フランクフルトモーターショー2015」において、クロスオーバーSUVのコンセプトカー「Nissan Gripz Concept(ニッサン グリップス コンセプト)」を公開した。同社のBセグメントのSUV「ジューク」とほぼ同サイズだが、よりスポーティーにすることで「コンパクトクロスオーバーの極限に挑戦した」(同社)という。
日産自動車は2015年9月15日(欧州時間)、「フランクフルトモーターショー2015」(一般公開日:9月17〜27日)において、クロスオーバーSUVのコンセプトカー「Nissan Gripz Concept (ニッサン グリップス コンセプト)」を公開した。
グリップス コンセプトの外形寸法は全長4100×全幅1890×全高1500mmで、ホイールベースは2580mm。同社のBセグメントのSUV「ジューク」が全長4135×全幅1765×全高1565mm、ホイールベースが2530mmなので、全幅を除けばほぼ同サイズのSUVとなる。ただし、これまでの同社のクロスオーバーSUVを継承するというよりも、コンパクトクロスオーバーの性能と実用性、そしてスポーツカーのワクワク感とパフォーマンスを兼ね備えることで、「コンパクトクロスオーバーというセグメントでどこまで挑戦できるか、その極限を表している」(同社専務執行役員でチーフクリエイティブオフィサーの中村史郎氏)という。
「リーフ」の電動システムを使ったシリーズハイブリッドを搭載
グリップス コンセプトのパワートレインは、電気自動車の技術をベースにしたシリーズハイブリッドシステム「Pure Drive e-Power」を採用している。モーターは、「リーフ」と同じものを使用しており、最高出力は80kW、最大トルクは254Nmという性能値も同じだ。
Pure Drive e-Powerはシリーズハイブリッドなので、ガソリンエンジンは発電専用であり、走行の直接の動力源にはならない。リーフなどのEV開発で培ったさまざまな制御技術を反映できるので、「圧倒的な静粛性と優れた燃費効率、そして、スムーズで素早いリニアな加速が可能になる」(同社)としている。
競合他社のプラグインハイブリッド車は、エンジンとモーターを併用するハイブリッドモードも利用できることが多い。日産自動車も「フーガ」や「スカイライン」、「エクストレイル」などでハイブリッド車を展開しているものの後発である。やはり同社が他社に先駆けているのは電気自動車の技術であり、グリップス コンセプトにはそれをそのまま活用できるシリーズハイブリッドのPure Drive e-Powerを搭載した。
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