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ベンツ「コンセプトIAA」は時速80kmで自動変形、空気抵抗係数が0.19にフランクフルトモーターショー2015(1/2 ページ)

Daimler(ダイムラー)は、「フランクフルトモーターショー2015」で公開する、空気抵抗係数(Cd値)が世界一小さいMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)ブランドのコンセプトカー「Concept IAA(コンセプトIAA)」を披露。コンセプトIAAは時速80kmを超えると「エアロダイナミックモード」に自動変形し、Cd値は0.19になる。

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 Daimler(ダイムラー)は2015年9月14日(欧州時間)、「フランクフルトモーターショー2015」(一般公開日:9月17〜27日)で公開する予定の、空気抵抗係数(Cd値)が世界一小さいMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)ブランドのコンセプトカー「Concept IAA(コンセプトIAA)」を披露した。コンセプトIAAのCd値は0.19で、同ブランドの「CLAクラス」が達成した0.22をさらに下回っているという。

 コンセプトIAAのIAAは、Intelligent Aerodynamic Automobileを略したもの。今回初公開するフランクフルトモーターショーのドイツ語名称であるInternationale Automobil-Ausstellungも意識した車両名称だ。

メルセデス・ベンツのコンセプトカー「コンセプトIAA」
メルセデス・ベンツのコンセプトカー「コンセプトIAA」(クリックで拡大) 出典:ダイムラー
「コンセプトIAA」の変形前(左)と変形後(右)の外観比較(クリックで拡大) 出典:ダイムラー

 コンセプトIAAは、走行速度が時速80kmを超えたとき、もしくはドライバーがボタンを押したときに、高速走行時における車体表面の空気流の流れを最適化するように車体が変形する。変形前の「デザインモード」のCd値は0.25であり、以下のような変形によりCd値が0.19の「エアロダイナミックモード」となる。

 まず、フロントバンパーに組み込まれた側面フラップが側方25mm/後方20mm展開し、フロントエンドとフロントホイールアーチ周辺の空気の流れを改善する。

側面フラップの変形前(左)と変形後(右)(クリックで拡大) 出典:ダイムラー

 次に、フロントバンパー内のルーバーを後側に60mmずらして、アンダーボディへの空気の流れを良くする

フロントバンパー内のルーバーの変形前(左)と変形後(右)(クリックで拡大) 出典:ダイムラー

 そして「アクティブリム」によってタイヤホイール中央部の窪みの深さを55mmから0mmにする。

「アクティブリム」の変形前(左)と変形後(右)(クリックで拡大) 出典:ダイムラー

 最後に、車両後部の8個のパーツから構成される部品が伸びて全長を最大で390mm伸ばす。

車両後部パーツの変形前(左)と変形後(右)(クリックで拡大) 出典:ダイムラー
「コンセプトIAA」の紹介映像(クリックで再生) 出典:ダイムラー

 4ドアクーペであるコンセプトIAAは、デザインモードのときに外形寸法が全長5040×全幅1995×全高1305mmで、ホイールベースが2975mm。変形後のエアロダイナミックモードは全長が5430mmになる。パワートレインはプラグインハイブリッドシステムで、エンジンとモーターを合わせたシステムの最高出力は205kW。最高速度は時速250kmとなっている。

 変形前と変形後では、電池パックの電力とモーターだけで走行するEV走行距離や走行距離当たりのCO2排出量も変わってくる。変形前は、EV走行距離が62km、CO2排出量が31g/kmだが、変形後はEV走行距離が66km、CO2排出量が28g/kmに向上する。

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