連載
第40回 IBIS AMI:前田真一の最新実装技術あれこれ塾(4/4 ページ)
実装分野の最新技術を分かりやすく紹介する前田真一氏の連載「最新実装技術あれこれ塾」。第40回はIBIS AMIについて解説する。
4.IBISの新モデル定義
IBISでは、新しいシリアル転送方式が提案された時、これまでのIBISモデルでは、機能的にシリアル転送信号の解析が行えないことが分かり、その対応を検討しました。
その時、単にIBISモデルの機能強化で対応するのではなく、全く新しい発想で、ランダムジッタ解析を含めBER解析まで行える機能強化を図りました。
これが、IBIS 5.0で規格化されたIBIS AMI(Algorithmic Model Interface)です。
注
- 1:GT/s (Giga Transaction/秒):1秒間に最大データが変化する回数。周波数はこの半分になる。1ビット/10ビット変換をしている場合、データ転送速度はこの値の80%となる。例えば、PCI Express Gen2では、5GT/s、4GGbps、2.5GHzとなる。
- 2:‘Using Power Aware IBIS v5.0 Behavioral IO Models to Simulate SSN’Romi Mayer, Xilinx 他、DesignCon 2013
筆者紹介
前田 真一(マエダ シンイチ)
KEI Systems、日本サーキット。日米で、高速システムの開発/解析コンサルティングを手掛ける。
近著:「現場の即戦力シリーズ 見てわかる高速回路のノイズ解析」(技術評論社)
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