ニュース
月明かりでも撮影できる4K監視カメラ、ソニーが1型BSIセンサー搭載で:組み込み開発ニュース
ソニーが1型センサーを搭載した同社初の4K対応ネットワークカメラを発売する。センサーを裏面照射型(SBI)にするなどの手法により、月明かり程度での明るさがあれば4Kで撮影できる。
ソニーは2015年7月2日、1型センサーを搭載した同社初の4K対応ネットワークカメラ「SNC-VM772R」を同年8月20日より販売開始すると発表した。夜間でも鮮明な映像を撮影できるのが特徴で、監視や警備などの用途に向けて販売する。
搭載する4Kセンサーには低照度環境に強い裏面照射型(Back Side Illumination:SBI)を採用し、夜の月明かり程度での明るさがあれば撮影できる、最低被写体照度0.06ルクスを実現した。センサー出力の最大解像度は3840x2160ピクセルと高く、注目したい部分をフルHD(1920×1080)で2つ、VGA(640×480)で4つ切り出して表示することも可能だ。
また、同一画面内で圧縮率を変えてエンコードする機能も備えており、画面内で注目したい部分は低圧縮、その他の部分は高圧縮と設定することで、ネットワーク帯域を最大約50%抑制(4K/30fps、注視点領域を30%指定時)こともできる。
センサーの有効画素数は約2000万画素で、5472×3648ピクセルのJPEG静止画撮影も行える(静止画撮影は1440x960ピクセル/最大5fpsの動画撮影時に可能)。この他、完全な暗闇(照度0ルクス環境)でも赤外線照射によるモノクロ撮影が可能な赤外線照射機能や、逆光時の白飛び/黒ツブレを抑えるダイナミックレンジ機能、撮影設定の遠隔切り替え機能なども備えている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 監視カメラに高速可視光通信技術を応用、水中でもワイヤレス伝送が可能に
太陽誘電は、「TECHNO-FRONTIER 2015」(2015年5月20〜22日、千葉・幕張メッセ)で、監視カメラなどの映像を水中や海中でも高速にワイヤレス伝送できる可視光通信技術などのデモ展示を行った。 - 車載や監視カメラを高画質に、東芝が「無限高画質」開発
東芝がスマホや車載カメラなどに用いられる小型のイメージセンサーで、大型イメージセンサー並みの画像を実現できる「無限高画質」技術を開発した。 - 監視カメラも4K解像度越え、パナソニックが全方位ネットワークカメラ新製品
パナソニックが監視用全方位ネットワークカメラの新製品を発売する。4K以上の解像度をもち、さまざまな撮影モードに対応する。 - CCDやCMOSを超える裏面照射型CMOSセンサって?
デジタルカメラやビデオカメラに搭載されている撮像素子「CCD」と「CMOS」の違いを基に、両者の課題を補う新技術を紹介します