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鯖江から世界に飛び出す“かっこいい老眼鏡”、自社ブランドで起こした革新のカギ【前編】zenmono通信(1/3 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、西村プレシジョンの西村昭宏氏にお話をうかがった。

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本記事はモノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から転載しています。



enmonoの三木氏(左)と西村金属の常務取締役と西村プレシジョン代表を務める西村昭宏氏(右)

enmono はい、本日も始まりました。第100回マイクロものづくりストリーミング! 本日は、福井県の西村プレシジョンさんからお送りさせていただきます。西村さん、今日はどうもありがとうございます。

西村氏 よろしくお願いします。

enmono われわれのマイクロものづくりストリーミングという放送は、「製造業が自分で企画をして、自分で作って、自分で売る」という「マイクロものづくり」に合ったテーマを選んで放送しているわけですが、今西村さんが取り組んでいることは、まさにマイクロものづくりだと考えています。ということで、「どうしても第100回にご出演いただきたい」とお願いして、今日はお邪魔いたしました。まずは簡単に会社の紹介と事業の内容を説明をしていただいてよろしいですか?

西村氏 はい。マイクロストリーミング第100回、本当におめでとうございます。100回記念に登場させていただいて、本当にありがたいなと思っています。私は、西村金属の常務取締役と西村プレシジョン代表を務めております西村昭宏と申します。

創業1968年、福井県鯖江市で眼鏡部品を手掛ける西村金属

西村氏 まず関連会社の西村金属を紹介します。創業は1968年で私の兄、西村憲治が代表を務めております。創業当時から福井県の鯖江市にあるんですけども、眼鏡の部品であるネジや丁番だとかそういった部品を作る工場として創業しました。今現在は従業員が25人ほどいまして、年間売上高は4億円ほどになっています。

 パーツだけ見るとよく分からないかもしれませんが、眼鏡に使われるネジや丁番、智(ヨロイ)と呼ばれる部分であったり、眼鏡のツルであったり――これらの売上高は現在、全体の20%ほどでしかありませんが、もともと西村金属はこういった部品を作るメーカーでした。


西村金属が手掛ける主な加工品

enmono 以前は何%くらいだったんですか?

西村氏 以前は100%眼鏡部品です。もともと顧客が鯖江にしかいなかったんですね。眼鏡産業っていうのは鯖江にしかありませんから。しかし眼鏡産業が衰退していく中で、「じゃあどうしたらいいか」と考えた時に、チタンの加工という自社の強みを生かして眼鏡以外の分野の仕事をお手伝いするようになりました。インターネットを活用して、自社のWebサイトを通じて仕事の幅を広げていくという方法です。この取り組みを始めてから10年くらいたつんですけど、今ではこの眼鏡以外の部品の売上高が非常に多くて全体の約8割を占めるようになっています。

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