従来比で約30%軽量化したコンベックス型3D超音波プローブ、性能も向上:MEDTEC Japan 2015
日本電波工業は、医療機器設計/製造の展示会「MEDTEC Japan 2015」(2015年4月22〜24日、東京ビッグサイト)において、超音波診断装置に使用される3次元(3D)プローブ(3D超音波プローブ)の新製品を展示した。
日本電波工業は、医療機器設計/製造の展示会「MEDTEC Japan 2015」(2015年4月22〜24日、東京ビッグサイト)において、超音波診断装置に使用される3次元(3D)プローブ(3D超音波プローブ)の新製品を展示した。
超音波プローブには、超音波の送信と受信を行う探触子を筐体内に固定する1Dタイプと、筐体内部で探触子をモーターを使って動かす3Dタイプがある。同社は2010年ごろから3D超音波プローブを開発・販売してきた。
今回展示した新製品は3つ。1つ目は、腹部診断に用いられる「4MHzコンベックス型3D超音波プローブ」である。金属部品の樹脂化などによる材質の見直し、部品点数の削減、デッドスペースの有効活用などによって「小型化、軽量化、高性能化を果たした」(同社)という。従来品は、外形寸法が幅73×奥行き51.6×高さ122.7mm、重量275gだったが、新製品は幅65×奥行き46×高さ110mm、重量190gとなった。体積比で約29%、重量で約30%削減されている。探触子の揺動速度も1.6倍に高め、感度も4dB向上した。既に市販されている超音波診断装置に採用されているという。
2つ目は「8MHzリニア型3D超音波プローブ」だ。血管や乳腺、甲状腺など体表に近い部分について、高い解像度の超音波画像データを取得するため、周波数は8MHzと高めの設定になっている。また、コンベックス型では探触子を扇状に動かしているが、このリニア型では探触子を平行に動かす「世界初」(同社)の平行スキャン方式を採用しており、方位分解能が良好な超音波画像データを取得できる。3つ目は、経膣診断に用いられる「6MHzTV(Transvaginal)型3Dプローブ」だ。子宮の形態異常や、子宮筋腫の有無などの検査に用いられる。これら2つの新製品は、サンプル供給中で、量産の準備も整っている。
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