CでプログラマブルSoC開発、ザイリンクスがZynq用ツール「SDSoC」:プログラマブルSoC
「C/C++が使えれば、FPGAが開発できます」 ザイリンクスが発表した同社プログラマブルSoC「Zynq」シリーズ向け開発環境「SDSoC」は、C/C++でFPGA回路が設計できる高位合成機能を搭載する。
ザイリンクスは2015年3月10日、同社プログラマブルSoC「Zynq」シリーズ向け開発環境「SDSoC」を発表した。C/C++でプログラマブルSoCの開発を可能とする開発環境であり、「ハードウェアエンジニアがいなくてもプログラマブルSoCにチャレンジできる。これは大きなバリューだろうと考えている」と同社ではソフトウェアエンジニアに訴求する。
同社はソフトウェアエンジニアでも容易に扱えるプログラマブルSoC開発ツールとして、既にネットワーク機器向けの「SDNet」、OpenCL向け「SDAccel」を提供しており、SDSoCはシリーズ第3弾となる。SDSoCはEclipseベースのIDEを用い、ベアメタルまたはLinux、FreeRTOSなどのOS上で動作するC/C++アプリケーションを開発できる。
この開発環境を利用することで、既存のHDLで作成されたIPブロックをC/C++で呼び出し可能なライブラリとして再利用でき、また、ARMベースのプロセッシングシステムとプログラマブルロジックの双方を最適化できるコンパイラも用意されており、同社ではASSPと同様のプログラミング環境とシステム全体の最適化を同時に実現するとしている。
これまでにもZynq向け「SDK」などEclipseベースの開発環境は存在しているが、SDSoCにはDSPや固定小数点などのハードウェア最適化ライブラリやシステム全体の最適化コンパイラなどを備えており、また、インタフェースやデバイスドライバなども自動生成されるため、設計者はRTLフローに触れる必要なく、C/C++のプログラミングによってプログラマブルSoCの開発を行える。
ZC702やZC706、ZenBoardなどZynqを搭載するBSPに対応しており、16nm世代のマルチプロセスSoC「Zynq UltraScale+MPSoC」にも対応する予定だ。
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