ニュース
ISO26262対応の小型車用EPSシステムを開発:ISO26262
日本精工は、「電動パワーステアリング」に、自動車向け機能安全国際標準規格「ISO26262」に準拠した電子制御システムを開発した。高度な運転支援機能にも対応し、安全性向上に貢献できる。
日本精工は2014年12月26日、「電動パワーステアリング(EPS)」に、自動車向け機能安全国際標準規格に準拠した電子制御システムを開発したと発表した。高度な運転支援機能にも対応し、安全性向上、運転者のハンドル操作の負担軽減、燃費向上に貢献できる。
今回開発された電子制御システムは、国際標準規格「ISO26262」に対応した開発業務プロセスを構築し、機能安全監査および機能安全アセスメントを実施した。加えて、マイコンやトルクセンサーなどの診断機能を強化したことで、自動車メーカーの安全目標を達成している。
また、パッケージレス半導体と機械的接点のない半導体リレーなどを採用した。これにより、放熱器などの小型化や部品点数が削減でき、従来品と比べて体積を10%小型・軽量化した。
さらに、多様化する高度な車両制御に対応するため、操舵トルク検出機能と操舵角度を検出する舵角センサーを内蔵した。
今後同社では、世界市場の小型車向けに拡販し、EPS事業全体の売り上げとして、2016年3月期に2500億円を目指すとしている。
関連記事
- 「ISO26262対応の開発体制を2014年度にグローバル拡大」、ジェイテクトが講演
自動車向け機能安全規格ISO 26262に対応するためには何が必要なのか。MONOistオートモーティブフォーラム主催のセミナーで講演した、電動パワステ大手のジェイテクトでISO 26262対応プロジェクトを主導する益啓純氏は、自社の取り組み事例を紹介しながら、プロセスの改善とトレーサビリティの確保の重要性を説いた。さらに、2011年7月にISO 26262対応を終えた開発体制を進化させて、2014年度を目標にグローバルの開発拠点に拡大する方針も明らかにした。 - ISO26262対応を始める前に理解しておくべきこと
国内の自動車メーカー各社や大手ティア1サプライヤは、自動車向け機能安全規格であるISO 26262への対応を加速させている。その一方で、中規模以下のサプライヤは、ISO 26262対応を進められていないのが現状だ。本連載では、中小サプライヤを対象に、ISO 26262に取り組む上での実践的な施策について紹介する。 - ISO26262 Part.6 ソフトウェア開発(手法)
自動車分野向けの機能安全規格「ISO26262」。今回は、「ISO26262 Part.6 ソフトウェア」における“手法”にフォーカスし、車載系での採用事例が多い形式手法「SDL」について詳しく紹介する。 - ISO26262 Part.8 支援(管理プロセス)
自動車分野向けの機能安全規格「ISO26262」。今回は、システム、ハードウェア/ソフトウェアに関係する「ISO26262 Part.8 支援」の管理プロセスについて解説する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.