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IoT時代のセキュリティ、参照すべき“過去の教訓”あの脆弱性を覚えていますか(1/3 ページ)

ウインドリバーが「IoTとセキュリティ」をテーマにした記者向け勉強会を開催。フリーランスライターの高橋睦美氏がIoT時代に行うべきセキュリティ対策について解説した。

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 ウインドリバーは2014年12月15日、東京都内で「IoTとセキュリティ」をテーマにした記者向け勉強会を開催した。今後、あらゆる分野においてIoT(モノのインターネット)化が進むと予測されている中で、大きな課題されているのがセキュリティの問題だ。同勉強会では、フリーランスライターの高橋睦美氏が、IoT時代に行うべきセキュリティ対策について解説した。


拡大とともに危険性が指摘されるIoT

フリーランスライターの高橋睦美氏(左)とIDS Japanが2014年に発表したIoT市場の売上規模予測(右)(クリックで拡大)

 高橋氏は、IDC Japanが2014年に発表したIoT市場の売上規模に関する調査結果を紹介した。同調査では、2013年のIoT市場の世界売上規模は1兆3000億ドルで、2020年には3兆400億ドルにまで拡大すると予測されている。その一方で、2014年に米国のHewlett-Packard(HP)が、テレビやウェブカメラなど現在多く普及している10種類のIoT端末を調査したところ、1端末当たり平均25個の脆弱性があったと指摘するなど、セキュリティに関する危機感も強まっているという。

 ITシステムに関するセキュリティの脆弱性を利用した犯罪の代表例として、盗んだIDやパスワードを悪用して金銭的な損害を及ぼすといったものが挙げられる。しかし、高橋氏は、「モノとインターネットがつながるIoTでは、金銭的な被害だけでなく、人の身体や生命に直結する問題が起きる可能性がある」とその危険性を指摘する。

 その具体例として高橋氏は、2013年に開催されたセキュリティ関連のイベント「DEFCON」で、トヨタのハイブリッド車「プリウス」をハッキングして外部から操作できてしまう様子が披露されたことや、製造工場やインフラ設備の制御システムがハッキングされ、損害が出た事例などを紹介した。「最近は日本でも、さまざまな制御システムを監視する不審なパケットが増加しているという調査報告も増えてきている」(高橋氏)。

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