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ソニーから飛び出して、ベンチャー立ち上げ! 生体認証技術をビジネスにzenmono通信(3/3 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、モフィリアの天貝佐登史さんにお話を伺った。

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enmono三木氏 どういった経緯でオファーが来たのでしょう?

天貝氏 トルコの場合は生体認証の中で静脈認証を使うことを政府が実証実験などで決めて、政府の近しい企業が静脈認証をやっているところを探したようです。静脈認証をやっているところは少ないので、われわれのところにもコンタクトがあったのでしょう。ある時、ほぼ同時に5〜6社からメールが届いたのです。その中からパートナーを決めてすぐ、トルコへ行き、政府の要人に会い実証実験のデータを出しました。トルコが親日派で、地元のパートナーが国から信頼されていて、モフィリアの出身母体のソニーのイメージが良かったということもあり、即決しました。

enmono三木氏 日本では考えられないスピードです。企業側もそのスピードについていかなければならないのですね。

天貝氏 もちろんこのような例ばかりに期待せず、ニーズがあるところにちゃんとアンテナを張っていきたいです。既に認証のためのシステムや機械があるところも、トラブルがあった時にもう一度テクノロジーを見直して、イノベーションがあって、地道な改善ではなくステップアップして解決することも考えられます。手ぶらという利便性だけでも、マーケットがあると思うのです。

enmono三木氏 車やドアの鍵とか。ホテルのオートロックも、これだとカードをなくす心配がないです。

天貝氏 ジムやサウナなど、なるべくカードを持ちたくない場所では便利だと思います。

enmono三木氏 メーカーズのような人たちも関心がある技術なのではないでしょうか。

天貝氏 SDK販売をしていますので、興味を持たれた方はWebページをご覧ください。使い道はたくさんあると思います。

enmono三木氏 今、流行っているIoTにも、静脈認証があるといいです。静脈認証は夢の技術ですね。

天貝氏 技術的には、現実になりつつある夢です。

enmono三木氏 天貝さんがいらっしゃった、「燃える集団」と呼ばれた開発チームがAIBOを発表したのは1999年とのことですが、早すぎたのでは?

天貝氏 自分で考えて自律的に次の行動をするから、「このAIBOとこのAIBOは育ち方が違う」ということをやっていました。AIBOの時もオープンソースのようなことをプロモートしたんですけれども、なかなか上手くいかなかったので、15年前というのは早すぎたという感じがしなくもないです。

enmono三木氏 こちらのRollyも、AIBO系の商品ですよね。

天貝氏 Rollyは踊る音楽プレーヤーです。音楽に合わせて自分で振りを考えることができれば、自分で振りをプログラミングすることもできます。技術があるからこそ、安定した動きが可能になるのです。見ていると可愛らしく、癒しにもなりますし、コンテストのように振りを競って楽しむこともできます。

enmono三木氏 日本のモノづくりの未来について、「こうなったらいいな」ということはありますか?

天貝氏 われわれは静脈認証の部分は自信があります。ただ車やドアに付けるとなると、それなりのチームを作らなければいけません。われわれにノウハウがない部分で腕に自信のある中小企業の方やベンチャーの方が、日本にいっぱいいると思うのです。案件に応じて、そのようなところと組んでトータルの開発ができたらいいですね。機動的にタイムリーに集まって、ぱっと仕事をして、ぱっと去って。

enmono三木氏 「オーシャンズ11」のような、そんなモノづくり集団が増えたら、もっと日本が元気になりますね。

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