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農業のオープンソース化を考えるzenmono通信(1/3 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、禅問答にインスピレーションを受けた対談の場「禅カフェ」から、町工場が農業の生産性向上に貢献する“マイクロ農商工連携”を紹介。

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本記事はモノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から転載しています。


町工場が農業の生産性向上に貢献する、マイクロ農商工連携!

 2013年11月17日(日)、mass×mass関内フューチャーセンターにて、禅カフェvol.4を行った。

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 禅カフェは、禅問答にインスピレーションを受けた対談の場、zenmonoのリアルな会合だ。オープン、シェア、共感、幸せをキーワードに、モノづくりの未来について語り合う。

 今回のテーマは、農業のオープンソース化を考える。農業からの面白い視点ということで、有限会社ユニーク工業の羽廣保志さんをゲストにお招きした。2年前、enmono(三木・宇都宮)がFacebookで羽廣さんの活動を知ったのがきっかけで、以前も取材にご協力いただいている。

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 ユニーク工業は群馬県で機械加工を行う製造業だが、代表取締役の羽廣さんがまとめたビジネスモデルが、農業ビジネスプランコンテストでグランプリを獲得。多くのメディアが注目した。その「A-1グランプリ2011」で優勝した「農機具カスタマイズ計画」について伺いながら、ディスカッションした。

 羽廣さんは農商工連携という言葉が流行になる前から、農機具カスタマイズのサービスをスタートしている。まず、サービスを始めた経緯を伺った。


羽廣さん: 「2008年に数名で、下請けの底力グループという株式会社をつくりました。リーマン・ショックの時、周りの会社はどこも大幅に仕事がなくなりましたが、そのような状況でも農機具カスタマイズの仕事はなくならなかったと聞きました。それで、本格的に営業をしたらどうなるのだろうと思ったのがきっかけです。調べてみると農機具のメンテナンスサービスは農家さんにとって十分なものではなく、修理や改造のニーズがあると知り、農機具改造のビジネスを始めたのです。そのビジネスモデルをユニーク工業が引き継ぎました」

 羽廣さんたちは、農機具メーカーが対応できない部分にビジネスチャンスを感じたようだ。そして、従来のお客さまや知り合いの農家の方に、どんな問題があるのか、どんなことに困っているのか、徹底的にヒアリングをした。ヒアリングは専門的な話になる。羽廣さんは「これでは農家の方に信用していただけない」と感じ、専門学校や大学で農業の実態を勉強したり、実際に農業を経験したそうだ。

羽廣さん: 「農家さんにお話を聞くと、農機具を改造してくれる農機具屋さんが少ないとのことでした。農機具屋さんも設備がないと、部品の形を変えるだとか違う部品をつくるような、加工が伴うことはできません。図面が必要となる要求などには、まず答えてくれません。農家さんは自分がやりたい農業に合わせて、機械を改造したいのです。溶接機などを持っていて、ちょっとした改造はご自身でされていますし、農機具が好きなカスタマイズマニアの方もいらっしゃいますが、本格的な改造となると私たちのところへ駆け込んできます」

 どのような依頼があるのだろうか? 修理・改造の内容がスクリーンに映し出された。

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