特集
遠隔操作ロボットで、被災地のガレキを除去し要救助者を安全地帯へ搬送せよ!:inrevium杯 第14回レスキューロボットコンテスト(3/3 ページ)
大地震の発生した街で、ロボットがガレキを押しのけ走路を確保しつつ、要救助者を救助する――。2014年8月に開催された「inrevium杯 第14回レスキューロボットコンテスト」の大会概要と結果をお届けする。
レスコンの中で最も名誉あるレスキュー工学大賞(レスキューロボットコンテスト計測自動制御学会特別賞)は神戸市立科学技術高校 科学技術研究会の「なだよりあいをこめて」が受賞した。同チームは、6月の予選でも全ダミヤンの救出・搬送に成功。本選のファーストミッションでも3体を見事に救助した。レスキューの考え方やロボットのアイデアも評価されて、受賞が決定した。
他にも空飛ぶロボットや、ガレキの上に橋を架けて走行するロボット、ダミヤンを救助した後は自立制御で搬送するロボットなど、面白いレスキューロボットがいくつもあった。各チームが「実際の救助現場ならこんな機能がほしい」とアイデアを形にした結果だ。今大会はファーストミッションしか活動ができなかったが、次回の2015年大会は一段とパワーアップしたレスキューロボットで、ダミヤンを救助してほしい。
ロボット開発の最前線
あらゆる技術の集大成といわれる「ロボット」をテーマに、産業、レスキュー、生活支援/介護分野などにおけるロボット開発の実情や、関連する要素技術、研究開発、ロボットコンテスト、ロボットビジネスの最新動向などをお届けする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- HRP-2改も予定:NEDO、災害対応ロボットシステムの研究実証プロジェクトを開始
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2014年7月31日、米国防高等研究計画局(DARPA)と共同で、災害対応ロボットシステムの研究開発と実証プロジェクトを開始したと発表した。 - 再検証「ロボット大国・日本」(15):国産・災害対策ロボット、実用レベルに達した「櫻壱號」
千葉工業大学と日南が開発した新型の災害対応ロボット「櫻壱號」が原子力緊急事態支援センターに導入された。櫻壱號は福島第一原子力発電所の事故で国産ロボットとして初めて現場に投入された「Quince」のDNAを継承するロボットである。その実力とは? - inrevium杯 第12回レスキューロボットコンテスト:ロボットを遠隔操作し、優しく・素早く・安全に救助せよ!! ――14チームがレスキュー活動に挑戦
ロボットが路上のガレキを押しのけ、走路を確保しつつ、要救助者の下へと急行する――。2012年8月11、12日の2日間、神戸サンボーホールで「inrevium杯 第12回レスキューロボットコンテスト」が開催された。本稿では、大会概要と結果をお届けする。