JAXA発のCFDソフト、コア数やジョブ数で課金せず年間180万円〜で提供:京にアクセスしての計算も可能に
ヴァイナスはJAXAが開発した、圧縮性流体解析ソフト「FaSTAR」とメッシュジェネレータ「HexaGrid」を最適化設計向けに高機能化し、商品化する。HPCクラウドサービス「CCNV」経由で提供予定だ。CCNVはスパコン「京」にも対応予定だ。
ヴァイナスは2014年6月6日、圧縮性流体解析ソフト「FaSTAR(ファスター)」とメッシュジェネレータ「HexaGrid(ヘキサグリッド)」の技術供与に関する契約を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結したと発表した。締結日は2014年5月22日。両ソフトウェアの機能強化を図った後、同年11月1日にヴァイナスの製品として販売開始予定だ。
FaSTARは航空機空力特性評価のためにJAXAで開発された純国産の圧縮性流体解析ソフトで、任意形状のメッシュ(非構造格子)に対応する。JAXAや大学の研究機関などで使われてきたプログラムをヴァイナスが商用化する。同社で、航空宇宙、重工業、自動車、機械、電機などのさまざまな業界の製品設計・開発で適用できるよう、最適設計における機能拡張などを含む高機能化を行う。
FaSTARはヴァイナスのHPCクラウドサービス「CCNV(Cloud Computing Navigation System)」経由で提供予定だという。FaSTARのライセンス価格は年間180万円から(1ユーザー当たり)となる予定で、CPUコア数やジョブ数が増えても課金されず、1ユーザーごとで一定料金となる。
FaSTARは、クラスタマシンやスーパーコンピュータによる計算を効率よく処理するためのデータ構造と計算アルゴリズムが特徴で、基礎理論は一般的な3次元流体解析ソフトウェアと同様ということだ。使用可能な要素は、四面体、ピラミッド、三角柱、六面体の4種。構造解析プログラムの「Nastran」と連携し、流体構造連成解析も可能だ。計算結果は、「FieldView」「ParaView」「Tecplot」など可視化ソフトウェアのデータへ変換可能だ。
HexaGridは六面体ベースの非構造格子自動生成ツール。従来、手動のメッシングで1カ月かかっていた作業が、1〜2時間で完了するという。HexaGridについては今後プログラムを高機能化し、メッシュジェネレータの「Pointwise」にモジュールとして組み込んで、商用化したFaSTAR専用のGUIメッシュ作成ソフトとして販売するという。
CCNVについて
CCNVは、社内サーバと併せ、「FOCUS」や「IBM SoftLayer」、「Amazon AWS」など外部クラウドコンピュータのアクセスも管理するゲートウェイ。今後は「京」も対応予定だ。サーバの切り替えは、Windows PCでドライブを選ぶ感覚で行えるという。外部サービスの計算費用はCCNVの計算機能であらかじめ算出可能だ。CCNVはヴァイナスのクラウドストレージサービスとも連携する。
CCNVの計算ジョブの状況や解析結果データは、スマートフォンやタブレットから無償ビュワー「CCNV-Viewer」を使って閲覧可能だ。
あらかじめCCNVのライブラリに登録されているアプリケーションは、下記の通りだ。今後、FaSTARもこの一覧に加わる。
- CRUNCH CFD
- FrontFlow/blue
- FrontFlow/red
- OpenFOAM - HELYX,
- Open FOAM - Helyx-SAS
- DAKOTA
- asms/PHASE
ユーザーの要望次第で、今後対応サーバやアプリケーションを増やしていく予定だという。
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