シェフラーの湿式DCTが日本市場へ、「パッソ」の新型エンジンにも貢献:人とくるま展2014 開催直前情報
シェフラー・ジャパンは、「人とくるまのテクノロジー展2014」において、大型の車種に適した湿式タイプのデュアルクラッチトランスミッション(DCT)や、新型「パッソ」の排気量1.0l(リットル)エンジンの燃費向上に貢献したコーティング技術を紹介する。
シェフラー・ジャパンは、「人とくるまのテクノロジー展2014」(2014年5月21〜23日、パシフィコ横浜)の出展概要を発表した。
同社は、トランスミッション部品やエンジン部品、e-モビリティ技術という3つの分野で展示を構成。今回は3種類の展示が国内初披露となる。
1つ目は、中・大型車に適応する湿式タイプのデュアルクラッチトランスミッション(DCT)だ。小型車に適した乾式DCTが、ホンダの1モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」に採用されたばかりだが、今回展示する大型の車種に適した湿式タイプのDCTも今後日本市場に導入される予定だという。
2つ目は、小型車向けに新たに開発した無段変速機(CVT)用チェーンである。変速比幅の拡大し、CVT特有のノイズを抑えられるという特徴を持つ。燃費性能に優れたCVTは、日本をはじめとするアジア太平洋地域で多く採用されており、今後も需要増加が見込まれている。CVTチェーンについては、これまでにも富士重工業やジヤトコなど日本企業の採用実績もある。
3つ目の遠心振り子ダンパー付クラッチディスクは、従来のクラッチダンパーディスクのNVH(Noise、Vibration、 Harshness:ノイズ/振動/ハーシュネス)改善を目的に開発された製品。エンジンの小型化によって大きくなるノイズや振動を抑えることができる。
この他、トヨタ自動車が2013年4月に発表した新型「パッソ」の排気量1.0l(リットル)エンジンの燃費向上に貢献したコーティング技術なども紹介する。
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