デンソーがJINSの次世代メガネを運転サポート技術に活用、慶大と共同研究:安全システム
3点式眼電位センサーを搭載する「JINS」の次世代メガネ「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を用いた運転サポート技術の研究に、デンソーと慶應義塾大学メディアデザイン研究科が参加する。
メガネブランド「JINS」を展開するジェイアイエヌが2014年5月13日に発表した、3点式眼電位センサーを搭載する次世代メガネ「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」(関連記事:「疲れ」や「眠気」を教えてくれる次世代メガネ「JINS MEME」――2015年春発売)。
JINS MEMEは、Bluetooth通信によりスマートフォンの専用アプリと連動し、3つのシーンに応じて、取得したリアルタイムデータを表示・管理できる。これらのシーンのうち「ドライブ」では、3点式眼電位センサーでドライバーの眠気の兆候を事前に察知し、アラートする機能を実現する計画である。
さらにドライブ分野では、デンソーと慶應義塾大学メディアデザイン研究科を交えた産学共同体制による、眼電位センシングを用いた次世代の運転サポート技術に関する研究をスタートさせるという。デンソー広報部によれば、「研究内容についてはこれから詰める。居眠り運転防止にとどまらず、自動車で眼電位センシングを活用できる可能性を幅広く検討したい」という。
デンソーは、バスやトラックなどの商用車ドライバーの居眠り運転を防ぐ「ドライバーステータスモニター」を販売している(関連記事:トラックやバスの居眠り運転を防ぐ、デンソーがドライバーモニターを開発)。ドライバーステータスモニターは、メーター部に搭載した近赤外線カメラでドライバーの画像をリアルタイムで撮影し、ドライバーが一定時間の間、眼を閉じていたり、正面を向いていなかったりする状態が続くと警報を鳴らして安全運転を促すという機能を持つ。
このドライバーステータスモニターを開発する上で、デンソーは運転中のドライバーの眼の動きに関するさまざまな知見を重ねている。また、電装部品のトップサプライヤとして、ドライバーステータスモニターのような安全システム以外にさまざま製品を手掛けてきた実績もある。今回の眼電位センシングを用いた次世代の運転サポート技術の研究でも、これらの知見と実績が生かされることになりそうだ。
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