マイクロソフト、Nokiaのデバイスとサービス事業の譲渡完了を発表:企業動向
米Microsoft(マイクロソフト)は米国時間2014年4月25日、Nokia(ノキア)の株主、そして、各国の政府規制当局により承認され、ノキアのデバイスとサービス事業の譲渡を完了したと発表した。
米Microsoft(マイクロソフト)は米国時間2014年4月25日、Nokia(ノキア)のデバイスとサービス事業の譲渡を完了したと発表した。
今回の譲渡完了を受け、ノキアの前プレジデント 兼 CEOのステファン・エロップ(Stephen Elop)氏は、マイクロソフト CEOのサティア・ナデラ(Satya Nadella)氏の直属として、デバイスグループ担当エグゼクティブバイスプレジデントに就任。スマートフォン/タブレット端末「Lumia」シリーズ、ノキア携帯電話機、据え置き型家庭用ゲーム機「Xbox」、タブレット端末「Surface」、マルチタッチデバイス技術「Perceptive Pixel(PPI)」関連製品などのデバイス事業を統括することとなる。
また、世界50カ国130以上の拠点に在籍するノキア側の人員がマイクロソフトに迎え入れられる他、ノキアの全ての顧客の既存デバイスに対する保証契約をマイクロソフトが引き継ぐことになる。
低価格携帯電話機市場への展開も加速
IDCによれば、2013年第4四半期において、「Windows Phone」は前年同月比91%の販売増を達成し、スマートフォン向けOSの“トップ3”としての位置を堅固なものとしたという。今回、ノキアの携帯電話機ビジネスが加わることにより、マイクロソフトは低価格携帯電話機の市場もターゲットにし、世界中の新しい顧客に対して、マイクロソフトのサービスを提供することになる。
今後、マイクロソフトは、新しい価値と機会の創出を継続し、多様なハードウェアパートナー、開発者、通信事業者、流通業者、小売店と緊密に連携し、優れたデバイスを構築するためのプラットフォーム、ツール、アプリケーション、サービスを提供していくという。そして、ハードウェアとソフトウェアの統合について、より深く理解することで、マイクロソフトのWindowsデバイスを全体的に強化し、その需要を喚起していくとする。
今回の譲渡完了を受け、マイクロソフト CEOのナデラ氏は次のようにコメントを寄せている。「ノキアのデバイスとサービス事業を迎え入れることができ喜んでいる。モバイルの可能性と資産により、マイクロソフトの変革が推進されるだろう。われわれはパートナー企業とともに、モバイルファースト、クラウドファーストの世界における、より迅速なイノベーションの提供に尽力する」。
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