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多品種生産の工程管理が可能なXVL Studioの新版を発表製造ITニュース

新バージョンでは、多品種製品の設計・生産に配慮した新機能を追加した他、アイコン周りのGUI改善や、レンダリング機能の強化も行った。

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 ラティス・テクノロジーは2014年4月17日、「XVL Studio Ver.13.0」を発表した。同年4月21日より販売開始する。「XVL Studio」は、同社の軽量3次元データフォーマットXVLを編集・閲覧するビュワー。新バージョンでは、多品種製品の設計・生産に配慮した新機能を追加した。他、アイコン周りのGUI改善や、レンダリング機能の強化も行った。

 家電や産業機械の分野ではモノづくりのグローバル化が進み、各国向けにカスタマイズしたローカライズ製品も増えている。また産業機械の分野では、顧客や用途に特化した装置で、生産台数も1〜数台というケースも少なくない。このような多品種生産品(混流生産)のデータ管理は複雑となり、従来のPLMやPDMの仕組みでは工程設計の管理が難しく、データ容量も重くなり処理時のレスポンスが課題となっていた。

 XVL Studio Ver.13.0における3次元モデルのデータ構造としては、全バリエーションの標準部品と、派生するバリエーションのカスタム部品全てがひとかたまりになっている。そこにバリエーションごとの工程データをひもづける形を取る。それにより単一のXVLファイルの中で、バリエーションごとの工程が表現可能となった。1つのXVLファイルから「Lattice3D Reporter」でバリエーションごとの作業指示書が作れるため、文書作成の効率化も図れる。3次元データの持たせ方が異なっていた従来バージョンでは、それぞれの工程ごとでXVLファイルを作成せざるを得なかった。


作業指示書の作成

 例えば、以下の図のように、標準機の工程定義を基にして、新しいバリエーションの工程が作れる。バリエーションごとの工数の比較も可能だ。


標準機を基にした新バリエーションの工程作成の概要

 使用しない工程などを無効化することも可能だ。無効化されたことによる工数の変化も確認できる。一度無効化した工程は、必要になったら復活させることも可能だ。

 バリエーションごとの組み付けの軌跡、治工具の動きなどは動画で確認できる。


組み付けの軌跡の確認

 多品種製品(バリエーション)関連の機能は主に上位バージョン「XVL Studio Pro」向けとしているが、当面は標準バージョン「XVL Studio Standard」でも提供するという。多品種生産の管理は実際、業種や企業で異なるため、ユーザーへのヒアリングを継続しながら、同関連機能に改良を加えていきたいということだ。

その他機能改善概要


アイコン周りのGUI改善:(上)旧バージョン、(下)Ver.13.0。アイコンサイズが大きくなった
レンダリングは影や光沢の表現を強化:(左)Ver.13.0カラー、(中央)Ver.13.0モノクロ、(右)旧バージョン

価格(税別)

 既に旧バージョン製品購入済みで、年間保守に加入している場合は、追加費用なく最新バージョンを利用可能だ。

  • XVL Studio Basic:ライセンス20万円、年間保守費用4万円
  • XVL Studio Standard:ライセンス70万円、年間保守費用14万円
  • XVL Studio Pro:ライセンス150万円、年間保守費用30万円

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