ミスミ、自動化機構100事例の3Dアセンブリがダウンロード可能な「IDEA NOTE」を公開:設計者向け新サービス
自動化機構事例ライブラリサイト「IDEA NOTE」では自動化機構の100事例を公開。部品データは3次元データのアセンブリでダウンロードでき、機構の仕様や設計ポイントなども確認できる。
機構部品メーカーのミスミは2014年4月15日、自動化機構事例ライブラリサイト「IDEA NOTE」を発表した。2014年4月7日より公開開始している。同Webサイトでは自動化機構100事例の技術仕様の閲覧や、3次元CADデータ(アセンブリファイル、各パーツファイル)と部品表(CSV)のダウンロードが可能だ。
利用は無料だが、データダウンロードや部品発注機能など利用するには同社のWebカタログ「MISUMI-VONA」の会員登録(無料)が必要となる。ひとまずCADデータをダウンロードするのみなら決済方法の登録は必須ではない。
事例は、「搬送・移動」「供給・吐出」「排出・集積」「位置決め・クランプ」など機能別や、「自動車」「自動車部品」「電機・電子部品」「半導体・液晶」など業界別などさまざまな項目での検索と、フリーワードによる検索が可能だ。
それぞれの機構事例のページは、機構の概要図と、機構の仕様や特徴と合わせ、設計ポイントまで記載されている。概要図の「IDEA NOTE」という文字をクリックすると、その機構で注目すべき技術ポイントが確認できる。「モーションプレビュー」では、機構がどのような動作をするのか動画で確認可能だ。
ダウンロード可能なアセンブリデータには、ミスミの部品の他、他社部品や、各自で製作が必要な部品のデータも含まれている。CADのデータ形式は、DXF、STEP、SolidWorksファイル(SLDASMおよびSLDPRT)。ミスミの部品についてはWebページ上で一覧になった部品表からそのまま発注できる仕組みだ。
同サービスは、2014年5月末までに300事例まで拡充することを目指す。また中国語版も検討しているということだ。CADのデータ形式についても、ユーザー要望次第で種類を増やしていく予定だ。
「従来、部品メーカーによる部品のCADデータライブラリのサービスは存在したが、詳細設計時へのアプローチ(部品単体)が主だった。それ以前の構想設計段階でのアプローチ(アセンブリデータと技術仕様など)はこれまで見当たらなかった」(同社)。同サービスの提供により、技術者個人の経験や過去図面を頼りとした属人的作業になりがちだった構想設計の領域での効率化を支援したいという。設計効率化を支援するとともに、「若手や新人技術者の教育にも役立ててもらいたい」と同社は考える。
IDEA NOTEの案について以前からミスミ社内で議論し続け、2年越しでの実現となった。本サービス公開前には、ユーザーに簡易なβ版を提供しベンチマークする、機構設計の識者にヒアリングするなど調査を重ねた。
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