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圧電スピーカを利用した即席「ドラムパッド」を作ろうScratch 2.0で体験! お手軽フィジカルコンピューティング(3)(3/3 ページ)

Webブラウザだけでプログラム開発から実行まで行える「Scratch 2.0」を用い、センサーの接続や外部デバイスのコントロールに挑戦! 今回は、振動センサーの代わりに圧電スピーカを利用した即席の“ドラムパッド”を作り、たたいたときの振動を計測する。

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オシロスコープで信号を確認

 それでは、実際に、ドラムパッドの振動をScratchのプログラムで捉えられるかを試してみましょう。前回作ったオシロスコープのプログラムを使います。

 前回同様、マイクが使える状態で立ち上げてください。プログラムを立ち上げると、カメラとマイクのアクセス許可を求めてきます(図10)ので、[許可]ボタンをクリックしてください。


カメラとマイクのアクセス許可
図10 カメラとマイクのアクセス許可

 ドラムパッドを接続する前に、内蔵マイクなどでグラフが反応するかを確かめておきましょう。正常に動作しているようであれば、PCのマイク端子にドラムパッドをつなげます。PCなどのオーディオ入力端子はステレオライン入力と、マイク入力に切り替えて使える機種もあります。今回はマイク入力の設定で使います。接続したら、鉛筆などで軽くドラムパッドをたたいてみてください。オシロスコープのグラフが反応し、図11のような波形が描画されるはずです。

オシロスコープのグラフに反応が!
図11 オシロスコープのグラフに反応が!


 今回は、マイク端子に圧電スピーカを接続して、Scratch 2.0のプログラムで振動を検知する実験を行いました。この実験を通して気づいてほしいことは、マイク端子は音だけでなく、それ以外のさまざまなアナログ値を取り出せるADC(Analog Digital Converter)の代わりに使えるということです。

 さて次回は、今回作成した振動センサーと連動するScratchのプログラムに挑戦します。お楽しみに! (次回へ続く

部品名 数量 参考価格 参考購入先
圧電スピーカSPT08 1 50円 秋月電子通商(2個で100円)
3.5mm径3極ミニプラグ 1 50円 秋月電子通商
ミノムシクリップ赤 1 20円 秋月電子通商
ミノムシクリップ黒 1 20円 秋月電子通商
2芯異色平行線コード(赤・黒) 任意 ホームセンターなどで1m当たり150円程度
小型クリップ付きコード 5色 45cm 5本入 C-04351 1 180円 秋月電子通商(はんだ付けをしない方用)
表1 部品表 ※上記は2014年3月7日現在の情報です。価格および在庫を保障するものではありません

番外編:どうしても「はんだ付けは嫌だ!」という方に

 はんだ付けはしたくないけど、取りあえず実験だけはやってみたいという方にオススメなのが、両端がミノムシクリップのケーブルのセット(小型クリップ付きコード 5色 45cm 5本入(図12))です。市販されており、誰でも入手可能です。以下で紹介する手順を参考にすれば、簡易的にマイク端子と圧電スピーカをつなぐことができます。

小型クリップ付きコード
図12 小型クリップ付きコード 5色 45cm 5本入(※出典:秋月電子通商)

 まず、3極ミニプラグのハウジングを外します(図13)。3極ミニプラグ(図6)の①端子に赤色のクリップ、③端子に黒色のクリップを接続します(図14)。そして、それぞれのもう一方のクリップを圧電スピーカのリード線に接続します。一応、ここではクリップの色と接続するリード線の色を合わせますが、今回の実験ではそれが入れ替わったとして特に問題はありません。

3極ミニプラグのハウジングをはずす
図13 3極ミニプラグのハウジングをはずす
赤色、黒色のクリップを接続する
図14 赤色、黒色のクリップを接続する

 注意点としては、クリップ同士の金属部分が接触しないことです。触れてしまうと、電気信号がそれより先に届かなくなってしまいます。また、接触が不安定だとノイズの原因にもなります。お互いのクリップの先が触れないように、絶縁テープなどで巻いてプラグと固定するなどの工夫を施してください。圧電スピーカ側も同様に、リード線がぶらぶらしないように、テープなどで固定するとよいでしょう。

 以上、はんだ付けした場合に比べて強度的にもノイズ的にも多少劣りますが、今回の実験程度であれば問題なく使えるはずです。

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