グランプリの栄冠は誰の手に?――「第1回 3Dモデリングコンテスト」結果発表!:3Dモデリングコンテスト(2/4 ページ)
MONOist主催「第1回 3Dモデリングコンテスト」。初開催にもかかわらず、総データ数255(全152作品)と非常に多くの作品が寄せられ、審査も難航したが、ようやく発表の準備が整った。超豪華審査員のコメントとともに、グランプリ作品を紹介しよう!!
スマートデバイスケース部門、グランプリ作品の発表
続いて、24作品(34データ)が寄せられたスマートデバイスケース部門の発表です!!
ちなみに、24作品中21作品がiPhone向けで、2作品がAndroid端末向け(機種不明)、1作品は汎用的なデザインのものでした。やはりiPhoneが人気なんですね(余談ですが、筆者は、先日iPhoneからAndroid端末に乗り換えました……)。
では発表です。見事、スマートデバイスケース部門のグランプリに輝いたのは……、
えつえもんさんの「iPhone case −3次元和柄−」です!
スマートデバイスケース部門グランプリ作品:「iPhone case −3次元和柄−」/作者:えつえもんさん
【作品の説明&ポイント】
和柄の文様を従来のような2次元ではなく、奥行きを持たせて3次元にした和柄iPhoneケースです。
このケースは、取り外し可能な3層のパーツから構成されており、真ん中の文様は好みに応じて、さまざまな割付文様(単位文様を規則的に散らしたものの総称)のものに取り換えることができます。
一番外の波文様の間から垣間見える割付文様(今作品は七宝文様)は、3次元的に表現されたことで、見る角度によってその様子が変化します。日本の伝統文化に、ずっと飽きずに、身近に触れ合うことができるiPhoneケースです。日本のお土産としていかがでしょうか。
審査員からのコメント(スマートデバイスケース部門)
模様が立体になるという発想が好きです。ま、ホコリや汚れやいろいろ問題もありそうで、楽しいです。オシャレに乾杯。
積層することで柄ができるアイデアは面白い。5層ぐらいいってもいいかも。
実現性も高くて、見た目も美しいです。柄を2枚重ねることで複雑な見栄えが作れるというのは素晴らしいと思います。柄、材質、塗装、さらに一番下に敷くシートを加えるなどで見た目をさらにカスタマイズできそうですね。見ていて楽しいですし、想像の広がる作品だと思います。
デザインの面白さと実用性のバランスがカギと思っていましたが、和柄の文様の面白さを複数のパーツを組み合わせることで立体的なものとして実現しています。さらに、一番細い部分の寸法もパーソナル3Dプリンタでも十分実現可能ですね。商品性も期待できるかもしれません。
あと一息! 惜しくも敗れた注目作品(スマートデバイスケース部門)
スマートデバイスケース部門のグランプリ作品、iPhone case −3次元和柄−と接戦だったのが、寺崎洋介さんの「iPhone 5 shock absorber」です。
外観はフツーのiPhoneケースなのですが、実は、断面がスプリング構造になっており、樹脂の弾性を利用することで、落下時の本体破損を防いでくれるという実用的なケースです。惜しくも敗れてしまいましたが、審査員からは、こんなコメントが寄せられています。
ダメージを避けることは、現代のテーマですものね。保険というシステムがあまり実感を持たない世の中で、壊れないことこそがモノとのツナガリを強く思わせてくれます。
バネ構造のプラ成型を作るのは、ナイスアイデア。3Dプリンタならではの加工。
また、ねとらぼとMONOistの両編集部で高評価だったのが、Meltさんの「HoneyCase」でした。
確かに3Dプリンタでしか表現できないデザイン、かつハニカム構造がかっこいい作品となっています。六角形の部分にアタッチメントで小物を差し込むことができるようなので、蜂の子だったり、蜂そのもののフィギュアなどでデコレーションすると個性も表現できそうですね。
マクロとマイクロのハニカム構造が入り混じっていて、デザインのバランスが良く、美しいです。それに、凝っているのに“ごてごて”し過ぎていない点が素晴らしいと思います。樹脂色もハチミツ色で出したいですね。もしくは、少しメタリックな塗装にすると、アクセサリーのような仕上がりになりそうです。ただ、ガサツな人は使っているうちにハニカム構造をうっかり破壊してしまいそうだなと……。
その他、higaさんの「バンパー&歯車」、GELLさんの「One hand Grab」も最終選考まで残りました。
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