ルノーのコンセプトカーから偵察ヘリが出動! 前方の道路状況を映像でお知らせ:パイルダーオフ!
ルノーの小型SUVのコンセプトカー「KWID CONCEPT」は、車両後部のルーフ内に「Flying Companion」と呼ぶ小型のクアッドローターを格納している。自動操縦もしくは備え付けのタブレット端末による手動操縦で、行く先の道路の込み具合など交通状況を確認したり、上空から風景を撮影したりできる。そのイメージ映像も公開中だ。
Renault(ルノー)は2014年2月5日、インドのデリーで開催中の「第12回オートエキスポ2014」(2014年2月5〜11日)において、小型SUVのコンセプトカー「KWID CONCEPT」を世界初公開した。インドをはじめとする新興国の若年層にアピールするために開発したものだ。
KWID CONCEPTは、ルノーのデザイン戦略「サイクル・オブ・ライフ」をベースに、インドの設計子会社Renault Design Indiaが中心になって設計された。サイクル・オブ・ライフでは、人のライフサイクルを6段階に分けて、それぞれのステージに合わせたモデルやデザインを提供するとしており、KWID CONCEPTは成長段階のステージに当たる「EXPLORE」をデザインテーマとしている。
エクステリアデザインは、オーバーハングの短さや、フェンダーに対してタイヤが極端に大きなことからバギーカーのようにも見える。ドアはポップアップタイプとなっている。インテリアは、鳥の巣からイメージを得て、乗員にとって暖かいすみかと感じられるようなデザインに仕上げたという。
KWID CONCEPTはモーターと排気量1.2l(リットル)のエンジンを搭載するプラグインハイブリッド車である。モーターとエンジンの切り替えは、デュアルクラッチトランスミッションで行う。
小型クアッドローターは手動操縦も可能
遊び心にあふれたデザインのKWID CONCEPTだが、興味深い新技術も搭載している。車両後部のルーフ内に格納された、「Flying Companion」と呼ぶ小型のクアッドローターである。トヨタ自動車のレクサスブランドのCMに出てくる小型クアッドローター「QR1」にも似ている(関連記事:レクサスが「RC」とターボ版「LF-NX」を公開、CMの小型クアッドローターも登場)
Flying Companionの動作モードは2つ。1つはGPSを用いた自動操縦で車両の周辺を飛行するモードで、もう1つはダッシュボードに組み込まれたタブレット端末を使って手動で操縦するモードである。利用法は、行く先の道路の込み具合など交通状況を確認したり、上空から風景を撮影したり、障害物を発見したりなどさまざまだ。
ルノーによれば、「新興国の若年層は、今までと違うことを自動車に期待している。基本的にゲームに親しみを持っている世代であり、技術に強い興味を持ち、その技術を使って楽しみたいと考えている。運転を安全かつ楽しいものにするFlying Companionを持つKWID CONCEPTであれば、そういった新興国の若年層が持つさまざまなニーズを満たせるだろう。長い自動車の歴史の中でも、空からの視点を持って走行する車両は初めてだ」という。
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