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白黒なのにカラーに見える!? モーターを制御して「ベンハムのコマ」を作ろう!アイデア・ハック!! Arduinoで遊ぼう(7)(1/3 ページ)

頭の中のアイデアを「Arduino(アルドゥイーノ)」で実現!! 筆者と一緒にモノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう。今回は、ArduinoでDCモーターを制御して「ベンハムのコマ」を作るぞ!! モーターの扱い方をマスターすれば、動きのあるガジェットも作れるようになる!

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アイデア・ハック!! Arduinoで遊ぼう

 読者の皆さま。新年、明けましておめでとうございます! 今年も本連載への応援と愛のあるツッコミをどうぞよろしくお願いします。

 今回は、お正月にちなんで「コマ」を作りたいと思います。挑戦するのは、白地に黒色の模様を描いたコマです!!

 「えっ、いまどきコマって……。しかも、白黒の地味なコマなんて作って何が面白いの?」と思われたかもしれませんが、ご安心(!?)ください。回してみるとアラ不思議! 白黒だったコマの表面に赤、青、紫と“色”が浮かび上がってくるのです。このコマは、「ベンハムのコマ」と呼ばれるもので、筆者が子どものころに見たアニメ『一休さん』のとんち話にも登場するそれはそれは不思議なコマなのです。

⇒連載バックナンバーはこちら

DCモーターで、色が変わる不思議なコマを作ろう!

 というわけで、白黒なのに色が浮かび上がる不思議なベンハムのコマを、「Arduino」を用いて実現していきます。筆者はこれを「ベンハムのコマ実験装置」と名付けました! じゃじゃーん(画像1)。

DCモーターに「ベンハムのコマ」を取り付けて回転させる
画像1 DCモーターに「ベンハムのコマ」を取り付けて回転させる。どんな色が浮かび上がるかな?

 コマの回転速度により、見える色が変化するので、今回は半固定抵抗を“ボリューム”にして、モーターの回転を制御します。半固定抵抗のつまみを中央にしたときは「停止」し、右に回すと「右回転」しながら速度アップ、左に回すと「左回転」しながら速度アップするようにします(動画1)。

動画1 見つめ過ぎると目が回る。DCモーターで作った「ベンハムのコマ実験装置」。残念ながら部屋の照明の影響で、動画では回転がブレて見えてしまう……

ブレッドボードで回路を組もう!

 それでは、今回使用する部品を示します(画像2表1)。

「ベンハムのコマ実験装置」で使用する部品一式
画像2 「ベンハムのコマ実験装置」で使用する部品一式
「ベンハムのコマ実験装置」の制作で使用する部品リスト
表1 「ベンハムのコマ実験装置」の制作で使用する部品リスト。価格は共立エレショップで購入した際のデータ(購入時期:2013年12月)。青色の枠内は、以降の連載でも使用する。半固定抵抗のみ、マルツパーツ館で購入した

 DCモーターの回転を制御するために、DCモーター用ドライバIC「TA7291P」を使用します。このICを使えば、モーターを「正転」「逆転」「ストップ」「ブレーキ」の4つのモードでコントロールできます(画像3表2)。

DCモータードライバIC「TA7291P」
画像3 DCモータードライバIC「TA7291P」。放熱板の切り欠きが大きく、本体にくぼみのある方が1番ピン
DCモータードライバIC「TA7291P」のピン端子
表2 DCモータードライバIC「TA7291P」のピン端子の説明(データシートより抜粋)。※端子番号「3」「9」はNC端子なので何も接続してはならない

 今回は、DCモーター用に外部電源(単三電池4本)で6Vを供給しています。実験に使用する小型DCモータ「FA-130」は、適正電圧が1.5Vです。TA7291Pからそのまま電圧を掛けると、モーターに過電圧が加わってしまいます。そこで、TA7291Pの制御電源端子(4番ピン)を使って、モーターへの印加電圧を調整します。具体的には、「R1」と「R2」で“約3:1”になるよう分圧し、制御電源端子へ約1.5Vの電圧を掛けます。こうすると、TA7291Pの出力端子には1.5V以上の電圧が掛からないため、モーターを安全に制御できます。

 それでは、ブレッドボード上で回路を作成してみましょう。回路図と部品配置図を以下に示します(画像4画像5画像6)。

「ベンハムのコマ実験装置」回路図
画像4 「ベンハムのコマ実験装置」回路図。A点の電圧は、理論値で(6.0[V]×1.5[kΩ])/(1.5[kΩ]+4.7[kΩ])=1.452[V] ※画像クリックで拡大表示
部品の配置図
画像5 部品の配置図。黒色の□(四角形)で囲んだ部分が「TA7291P」の1番ピンを差し込む位置となる
ブレッドボードに部品を実装したところ
画像6 ブレッドボードに部品を実装したところ

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