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重要度を増すLAオートショー、「マカン」や「WRX」などワールドプレミアも充実LAオートショー2013(1/3 ページ)

「東京モーターショー2013」とほぼ同時期の開催となった「LAオートショー2013」。ポルシェの中型SUV「マカン」や、メルセデス・ベンツの「AMG ヴィジョン・グランツーリスモ」、スバルの「WRX」など、東京モーターショー2013の向こうを張って22台のワールドプレミアが公開された。

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 米国時間の2013年11月19日、ロサンゼルスと東京、広州でモーターショーが同時に開幕した(日付変更線を越える東京と広州は20日に開幕)。毎年開催されるデトロイトとジュネーブ、隔年開催のフランクフルトとパリ、東京が“世界5大モーターショー”と呼ばれていたのはかつてのこと。最近では、重要度が増した他のモーターショーと開催日程が重なりがちであり、自動車業界における勢力図が変わりつつあることを感じさせる。

 「東京モーターショー2013」では、76台ものワールドプレミアが発表されるなど、勢いを取り戻しつつあるように見えた。残念ながら米国とイタリアの自動車メーカーが参加しなかったものの、日本独自の超小型モビリティの提案や、日独のエコカー技術合戦(?)など見どころがたくさんあった。一方、同日にロサンゼルスで開幕した「LAオートショー2013」も、カリフォルニア州という地域の特徴がよく現れたコンセプトカーや新モデルが登場していた。

「LAオートショー2013」の会場入り口付近
「LAオートショー2013」の会場入り口付近(クリックで拡大)

ポルシェは中型SUV「マカン」をロサンゼルスで一足先に発表

 東京モーターショー2013の自動車メーカーのプレスカンファレンスは11月20日開催。一方、LAオートショーの自動車メーカーのプレスカンファレンスも11月20〜21日に開催されている。同日とはいいながら、17時間の時差により発表タイミングは東京の方が早い。その東京に“世界初公開”を名乗ることのできるワールドプレミアを取られまいと、Porsche(ポルシェ)とMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、LAオートショー2013の前夜に、限られたジャーナリストを招いてのプレビューを行った。

 ポルシェは、東京モーターショー2013のプレスカンファレンスよりもわずかに早いタイミングで「マカン」を発表。ロサンゼルスをワールドプレミアの場に選んだ。マカンは、ポルシェ初のミドルサイズSUV(北米ではコンパクトサイズ)で、アウディの「Q5」とプラットフォームを共有するであろうことは想像に難くない。搭載するパワートレインは、「マカンS」が250kW(340ps)の最高出力を生む排気量3l(リットル)のV型6気筒ツインターボエンジン、「マカン・ターボ」が295kW(400ps)の最高出力を発揮する排気量3.6lのV型6気筒ツインターボエンジン。欧州で主力となるディーゼルエンジンモデルは、排気量3lのV型6気筒ターボディーゼルエンジンを搭載する。3モデルとも、4WDとデュアルクラッチトランスミッション(DCT、ポルシェではPDKと呼ぶ)が組み合わされる。

ポルシェのミドルサイズSUV「マカン」(クリックで拡大)

 メルセデス・ベンツは、プレビュー前日にシリコンバレー北端のパロアルトにある北米R&Dセンターを披露したのに合わせて、人気レースゲーム「グランツーリスモ」とのコラボレーションによって生まれたコンセプトモデル「AMG ヴィジョン・グランツーリスモ」を発表した。2009年発売の「SLS AMG」に代表される、Gordon Wagener(ゴードン・ヴァゲナー)氏がデザイン部門のトップに就任して以来続く近年のメルセデス・ベンツのデザイン志向とは少々異なり、1950年代のモータースポーツシーンで活躍したレーシングカーを彷彿(ほうふつ)とさせる流麗なスタイリングが話題を呼んだ。

メルセデス・ベンツの「AMG ヴィジョン・グランツーリスモ」(クリックで拡大)

 ヴァゲナー氏によれば、「北米R&Dセンター内の先進デザインチームが提案し、地元北米のカロッツェリアが加わってモデリングしたコンセプトモデルだ。世界で最も過酷なレースとして知られる『カレラ・パナメリカーナ・メヒコ』で1952年に勝利した『300SL』をモチーフに、クラシックなデザインを試みた」とのことだった。最高出力430kW(585ps)/最大トルク800Nmを発揮する排気量5.5lのV型8気筒ツインターボエンジンを軽量化したボディに搭載することにより、パワーウェイトレシオは2.37kg/psと驚異的な値をマークする。

 AMGのCEOであるOla Källenius(オレ・カレニウス)氏によれば、今回、ファイナル仕様が登場したSLS AMGの販売が累計で1万台を超えたという。そうしたAMGブランドの成功もあって、こうした実験的なコンセプトカーを出すに至ったようだ。グランツーリスモの生みの親である山内一典氏も駆け付けており、ヴァゲナー氏からどんなクルマが好みかと質問されて、「運転が楽しく、スポーティに走らせられるクルマが最高です」とコメントしていた。

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