シーメンスPLMの日本法人社長に堀田氏が就任。LMSジャパン社長と兼任:日の丸CADの開発にも携わった
シーメンスPLMソフトウェアは、日本法人の新社長就任を発表。併せて、今後の同社製品のビジョンも説明した。
米国Siemens PLM Softwareの日本法人・シーメンスPLMソフトウェアは2013年12月5日、新社長の就任と事業戦略に関する説明会を開催した。同年10月1日付けで新社長に就任したのは堀田邦彦氏である。堀田氏は、ドイツSiemens傘下で機構解析ソフトウェア「LMS Virtual.Lab Motion」などを販売するCAEベンダーのLMS Internationalの日本法人・LMSジャパンの社長を務めてきた。今後は、シーメンスPLMソフトウェアの社長とLMSジャパンの社長を兼任することになる。
堀田氏は、長年にわたり自動制御や3次元データ関連の技術に関わってきた。同氏は1984〜2001年の間、日本鋼管(後のNKK、現在のJFE)に在籍し、産業ロボットによる自動化支援に携わる。工場におけるCATIAやPro/Eといった3次元CADツールの導入を推進し、3次元データと工場内ロボットを連携させる技術の特許を発案した。また、国産の統合3次元CAD/CAM/CGシステムである「Design Spinnaker」の企画・開発・販売に携わり、その撤退(2001年3月に開発打ち切り)にもかかわった。その後、2002年にPLMベンダーのダッソー・システムズに移籍し、6年間にわたりエグゼクティブ・ディレクターを務め、「CATIA V5」や「ENOVIA」などの拡販に携わった。その後、LMSジャパンに移り、事業再構築を実施した。2010年以来3年間継続して年平均成長率16%を達成。今後も2桁成長を継続させたいと語った。
堀田氏は、製品開発の複雑化に対応し、設計・製造における生産性や効率性、柔軟性を向上させるためには、次世代型開発プロセスが必須であると述べた。「メカ系開発と組み込みソフトウェア系開発は、部署も開発フローも分かれており、設計変更や修正の相互反映もしづらかった。今後は、双方の開発を最適化しつつバランスよくシームレスに連携させる新しいPLMが求められる。今はその節目である」(堀田氏)。今後は、シーメンスPLMソフトウェアが得意としてきたPLM、LMSが強みとしてきたテスト(実験)ソリューションや機構解析、工場設計支援などメカ・製造系システムと、自動制御設計やMES(製造実行システム)などソフトウェア系システムとの融合を図り、同社のPLM「Teamcenter」を全てのソリューションのデータ管理基盤あるいはプラットフォームとしたシステムの提供を計画しているという。
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