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秋の夜長をロマンチックに―― 「フルカラーLED調光ランプ」を作ろう!アイデア・ハック!! Arduinoで遊ぼう(5)(1/3 ページ)

頭の中のアイデアを「Arduino(アルドゥイーノ)」で実現!! 筆者と一緒にモノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう。第5回のテーマは“女子ウケを狙った、キレイ・カワイイ・実用的な電子工作”だ。ArduinoのPWM機能でフルカラーLEDの色を変える。併せて、シリアルモニターでマイコンと対話する方法も解説するぞ!

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アイデア・ハック!! Arduinoで遊ぼう

 本連載も5回目を迎えました。記事を読んだ友人から「面白かったよ!」と言ってもらえるとうれしい筆者です。何しろ、初心者が体当たりで電子工作をしているので、周囲はハラハラしながら温かく見守ってくれているのです。

 また、読者の方からもSNS(Social Networking Service)を通じてご意見をいただけるのがネット連載の喜びであり、醍醐味(だいごみ)でもあります。前回の記事の公開後、「『Arduino』なら、他励式ブザーでも音が鳴りますよ」というコメントをいただきました。「えぇ〜っ(汗)」と思ってテストしたら、あ、ホントだ。ちゃんと鳴りました!

 他励式ブザーは、回路を追加しないと音が鳴らないと思い込んでいましたが、Arudinoは内部に回路があるんですね。「Arduinoって、すごい! 便利だな〜」と、あらためて感動しました。Twitterでコメントしてくれた「まりす」さん、本当にありがとうございました!!

 ……とまぁ、このように多くの方々に支えられている本連載です。

 筆者は、連載開始前に電子回路の勉強を開始しました。大阪日本橋には、「ものづくりガレージ」や「Arduinoファンクラブ」「でんもく会」と幾つものリアルコミュニティーがあるので、片っ端から「こんにちはー!!」と参加して、今もいろいろと教わっています。

 リアルでもネット上でも、新しい交友関係が広まってとても楽しいです。ただ、出会うのは中学生から60代までの“男性”ばかりなんですよね……。筆者は、正直言って女子と出会いたいのです。あっ、念のため申し上げておくと、筆者はオンナです。リアルで会った方には「えっ、女性だったんですか!」と驚かれることが多いのですが(笑)。

 電子工作って、LEDを光らせたり、音を鳴らしたり、モノを動かしたりと、比較的女子ウケする要素がたくさんあると思うのですが、どうしてここまで女子率が低いのでしょうか? それがとても残念でなりません。

 筆者は、本連載を「電子工作初心者が楽しめるように」「MONOistのメイン読者層である30〜40代のエンジニアが、子どもと一緒に電子工作を楽しめるように」という思いを込めて執筆しています。ですから、本連載の読者対象は、男性だけに限りません。“電子工作初心者”あるいは“子どものお母さん”である女性たちにも読んでもらいたいと考えています。

⇒連載バックナンバーはこちら

Arduinoで「フルカラーLED調光ランプ」を作ろう!

 ということで、今回は、子どもだけじゃなく、女子ウケも狙った電子工作にチャレンジします!! 女子にウケるには、「キレイ」「カワイイ」以外に「実用性」も外せません。そこで、フルカラーLEDを使って自由自在に調光できるランプを作ってみました。じゃん!(画像1

フルカラーLEDを使ったランプ
画像1 「フルカラーLED」を使ったランプ。RGBに対応した「半固定抵抗(ボリューム)」で調光する

 3つの半固定抵抗(ボリューム)は、それぞれRGBに対応しています。右に回すと明るさが最大になり、左に回すと消えます。赤・緑・青の光量をそれぞれ調整すれば、自分の好きな色にランプをともせます。

動画1 RGBそれぞれの半固定抵抗(ボリューム)を回すと色が変化する。シリアルモニターを表示すれば、半固定抵抗値が分かる。外装を変えるとランプの印象が変わるので工夫してみよう

ブレッドボードで回路を組もう!

 それでは、今回使用する部品を示します(画像2表1)。

「フルカラーLED調光ランプ」で使用する部品一式
画像2 「フルカラーLED調光ランプ」で使用する部品一式

「フルカラーLED調光ランプ」の制作で使用する部品リスト
表1 「フルカラーLED調光ランプ」の制作で使用する部品リスト。価格は共立エレショップで購入した際のデータ(購入時期:2013年10月)。半固定抵抗のみ、マルツパーツ館で購入した

 調光には、ツマミの付いた半固定抵抗を使用していますが、このタイプは入手しにくいかもしれません。そのような場合は、“ツマミなし”の半固定抵抗でも大丈夫です。ブレッドボードに実装できるようにリード(足)の太さが0.3〜0.8mm程度の部品を選んでください(画像3)。

LEDの色を調光する半固定抵抗(ボリューム)
画像3 LEDの色を調光する半固定抵抗(ボリューム)。画像右側のように、いろいろなタイプがある。ツマミがないものは、ドライバー(工具)などを使用して回す

 フルカラーLEDは、カソードコモンのタイプを使用しています。これは、マイナス側に接続する足(カソード)が共通になっているという意味です。残りの3本の足は、それぞれ赤・緑・青の色に対応しています。見た目は1個のLEDですが、この中に“赤(R)・緑(G)・青(B)”の素子が入っていて、それぞれの色の明るさを変えることで、フルカラーを表現できるわけです。

 LEDの足の長さが違うので、ブレッドボードに挿すときは、画像4の上部に示したように足を曲げて使います。LEDに光拡散キャップを被せると、明かりが横方向にも広がり、温かみのある色合いになります(画像4)。

フルカラーLED
画像4 「フルカラーLED」。「3色LED」や「マルチLED」とも呼ばれる。アノードコモンタイプもあるので、購入時に注意しよう。上部のLEDは足を曲げて、光拡散キャップを被せてある

 LED購入時にデータシートを確認し、各色のVF(IF=20mAにおける標準値)に従って抵抗値を決めます。VFが違うのに同じ値の抵抗を付けてしまうと、MAX時の発色が異なってくるので、思うような色が作れなくなります。

 3色が同じ明るさになるように抵抗の値を求めましょう。抵抗値の求め方は、「熱中症対策センサー」(連載第3回)のときに紹介しました。「オームの法則」の出番です!

 今回購入したLEDですが、緑と青のVF(IF=20mAにおける標準値)は3.2Vで、赤は1.8Vでした。オームの法則で計算して緑と青に「680Ω」、赤に「330Ω」の抵抗を付けることにしました。


 それでは、ブレッドボード上で回路を作成してみましょう。回路図と部品配置図を以下に示します(画像5画像6画像7)。

「フルカラーLED調光ランプ」の回路図
画像5 「フルカラーLED調光ランプ」の回路図(※画像クリックで拡大表示)

部品の配置図
画像6 部品の配置図。黒い(四角形)で囲んだ箇所がフルカラーLEDのカソード(一番長い足)の挿し込み位置となる

ブレッドボードに部品を実装したところ
画像7 ブレッドボードに部品を実装したところ

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