カメラ撮影した動画と関数を同期表示できる動的テストツール「CodeRecorder」:組み込み開発/テスト
コンピューテックスは、組み込み製品の品質向上と開発期間の短縮に寄与する動的テストツール「CodeRecorder(コードレコーダー)」の販売を開始した。
コンピューテックスは2013年10月11日、組み込み製品の品質向上と開発期間の短縮に寄与する「CodeRecorder(コードレコーダー)」の販売を開始した。同製品は、開発段階から製品テストまで、さまざまな角度からプログラムの評価が行える動的テストツール。テスト漏れやボトルネックの発見の他、発生率の低いバグを捕らえて原因調査に役立てることができる。
プログラムの実行内容を記録できる装置「CR-100」本体、ソフトウェア、各種I/Fプローブ一式、電源、ケーブル類、評価ボードが付属するセットを98万円で、ソフトウェア単体を19万8000円で提供する。
一般的に、製品テストを行うと「チェックリストに漏れがある」「思ったよりパフォーマンスが出ない」「まれに発生する不具合が残ってしまう」など、さまざまな問題に直面する。製品化の最終工程でこれらの問題が発覚するとリリースが遅れ、ビジネスチャンスを失う可能性もある。こうした製品テストで発生するさまざまな問題を解決するために、同製品が開発されたという。
同製品を用いると、プログラムの全コードテストの確認が行えるので、テスト漏れを未然に防ぐことが可能となる。また、テストを実施したコードとそうでないコードの比率や、製品全体でどれくらいテストが完了しているかを数値で表示してくれるため、テスト進ちょく・状況を容易に把握できるという。
さらに、関数の実行時間や周期時間も同時に計測・収集されるので、1回のテストで、プログラムのボトルネックの解析やパフォーマンスの改善検討といった、さまざまな動作検証が行える。
「CodeRecorder」の利用イメージ(録画+関数遷移で再現率の低い問題点を捕獲)。CodeRecorderがインストールされたPC、CR-100(ピンク色のボックス)、ターゲットシステム、Webカメラで構成される
セット品に付属するCR-100には、何時間にも及ぶプログラムの実行を記録でき、カバレッジやプロファイラといったプログラムの検証に欠かせない機能を実現。長時間のプログラム実行を記録することで、発生率の低いバグを捕らえて、その原因解析を行うこともできる。バグの原因究明には「トレースバック機能」が効果を発揮し、記録されたプログラムをコードレベルで再現デバッグすることが可能だという。
他にも、関数と動画の動きを同期する機能を備える。例えば、ターゲットシステムの動作やオペレータの操作をWebカメラで記録しておけば、撮影した動画の再生位置(何か問題が発生したポイント)から、該当するプログラムへジャンプし、コードレベルで問題を追跡することが可能となる。
なお、CR-100とターゲットシステムとの接続インタフェースは、メモリバス、GPIO、SDIO、イーサーネットの4種類から選択できる。
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