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新型「アクセラ」から始まる、マツダのコックピット/コネクティビティ革新マツダ Mazda Connect 開発担当者インタビュー(2/2 ページ)

マツダが2013年10月10日から予約販売を開始した新型「アクセラ」は、新たなコックピットコンセプト「Heads-Up Cockpit(ヘッズアップコクピット)」と、スマートフォンとの連携機能を特徴とした車載情報機器「Mazda Connect(マツダコネクト)」を搭載している。その狙いについて、同社商品本部 本部長の梅下隆一氏に聞いた。

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車載情報機器の標準装備化が生み出すインテリアの革新

MONOist 一方のマツダコネクトは、既存のカーナビとは異なる、スマートフォンと連携するタイプの新しい車載情報機器です。

梅下氏 マツダコネクトは、事業車両向けグレード(排気量1.5lエンジン搭載の「15C」)を除いて標準装備になっています。スマートフォンのアプリと連携して、インターネットラジオ(Harmanが提供するWebコンテンツ利用クラウドプラットフォーム「Aha by HARMAN」に対応)などを楽しめます。もちろん、FacebookやTwitterなどのSNSの情報も、スマートフォンの通信機能によって常にチェックすることができます。

 スマートフォンの連携は、Bluetoothによる無線接続、もしくはUSBインタフェースによる有線接続を使用します。

MONOist カーナビゲーション機能の提供方法について教えてください。

梅下氏 ルート誘導情報の表示など、HUDと連携するカーナビゲーション機能は、オプションの専用SDカードを組み込めば利用できます。国内向けモデルの地図データはゼンリン製です。

 スマートフォンのナビアプリについては現時点では対応していません。これは、HUDへの情報表示やコマンダーによる操作などに対応したナビアプリがまだ存在していないからです。今後、ナビアプリ側での対応が進めば、いろんなナビアプリがマツダコネクトで利用できるようになるかもしれません。

「マツダコネクト」のカーナビゲーション機能の画面(左)。ルート誘導情報はHUDに表示される
「マツダコネクト」のカーナビゲーション機能の画面。ルート誘導情報はHUDに表示される 出典:マツダ

MONOist マツダコネクトでは、スマートフォンと連携してインターネットラジオやオーディオは楽しめるようですが、映像コンテンツには対応していないのでしょうか。

梅下氏 マツダコネクトのディスプレイでは、スマートフォンの映像コンテンツを再生することはできません。ヘッズアップコクピットと合わせて、安全運転の実現を目的として開発した以上、ドライバーのわき見を誘う映像コンテンツの再生に対応する必要がないと考えたからです(※オプションでCD/DVDプレーヤー+地上デジタルテレビ放送チューナーは提供している)。

MONOist 先ほど言及されたように、マツダコネクトは新型アクセラに標準で装備されています。このため、従来のようなダッシュボード下部の2DINのスペースがないので市販カーナビを搭載できませんが、問題はありませんか。

梅下氏 これまでのマツダ車の車載情報機器といえば、ダッシュボード下部の2DINのスペース向けに、オプションで純正カーナビを提供する程度でした。もちろん、この2DINスペースには、市販カーナビを設置することもできます。

 市販カーナビが純正カーナビよりもはるかに高性能という時代が長く続きました。これは、市販カーナビを使えるという選択肢が、顧客にとって重要な価値だったことを意味します。つまり、車両の価値を高める上で、ダッシュボード下部の2DINのスペースはなくてはならないものだったわけです。

 しかし現在では、市販カーナビと純正カーナビの性能差はほとんどありません。であれば、純正カーナビよりもさらに一歩踏み込んだ、ユーザーのほとんどが慣れ親しんでいるスマートフォンと連携する車載情報機器の方が車両の価値をさらに高められると考え、マツダコネクトを標準装備にしたのです。

 マツダコネクトは、スマートフォンの進化に合わせてソフトウェアをアップデートできるようなプラットフォームを採用したので、かつての純正カーナビのようにすぐに機能が陳腐化することはありません。このことも、標準装備としての採用を後押ししました。

 また、標準装備の車載情報機器を一体としたデザインにより、インテリアの革新も実現できました。このことも車両の価値向上につながっていると考えています。

新型「アクセラ」のインテリア
新型「アクセラ」のインテリア。2DINスペースがなくなったため、ダッシュボード上の面積を広くとることができ、助手席側の開放感を向上できたという(クリックで拡大) 出典:マツダ

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