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銅ボンディングワイヤーに損傷与えずICパッケージを開封、OKIエンジが開発:実装ニュース
OKIエンジニアリングは、ICパッケージの内部接続に用いられる銅ボンディングワイヤーに損傷を与えずにパッケージ樹脂を開封する技術を開発した。
OKIエンジニアリングは2013年9月25日、ICパッケージの内部接続に用いられる銅ボンディングワイヤーに損傷を与えずにパッケージ樹脂を開封する技術を開発したと発表した。この技術を用いて、同年10月1日から、銅ボンディングワイヤーを使ったICの故障解析や各種信頼性評価の受託サービスを開始する。受託価格は個別見積もり。販売目標は年間2000万円。
IC内部のダイとリードフレームなどを接続するボンディングワイヤーは金製が一般的である。しかし最近は金の価格が高騰していることもあり、銅ボンディングワイヤー(パラジウム被膜を備えるものを使うこともある)の利用が拡大している。
一方、ICの故障解析や信頼性評価を行う際には、電気的導通を維持した状態でパッケージ樹脂を開封しなければならない。しかし、金ボンディングワイヤーを使ったICのパッケージを開封する際に用いていた強酸を含む薬液を使用する手法は、銅ボンディングワイヤーを使ったICに適用すると強酸の影響を受けて電気的導通を維持できなくなってしまうという問題があった。
OKIエンジニアリングが開発した手法は、強酸の混合溶液に防さび剤を加えた薬液を使ってパッケージ樹脂の溶解処理を行う。強酸の混合比率や処理時の温度などを最適化することにより、銅ボンディングワイヤーとリードフレーム上の電極を損傷せずにICパッケージを開封できるという。
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