「Wind River Simics」のサポート拡張、最新IAプラットフォームとUEFI BIOSに対応:組み込み開発ニュース
ウインドリバーは、ターゲットハードウェアのシステム全体を仮想化するソフトウェア開発向けフルシステムシミュレーション環境「Wind River Simics」のサポートを拡張し、インテルの最新プロセッサに対応させたことを発表した。
ウインドリバーは2013年9月10日(米国時間)、ターゲットハードウェアのシステム全体を仮想化するソフトウェア開発向けフルシステムシミュレーション環境「Wind River Simics」のサポートを拡張し、インテルの最新プロセッサ「Atom C2000シリーズ」へ対応させたことを発表した。
これと同時に、今後リリースされる組み込みシステム向けAtomプロセッサ、Xeon-EPベースのサーバプラットフォーム、通信インフラ向けインテルプラットフォーム、第4世代Core i7プロセッサへの対応予定も明らかにしている。
さらに今回、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)仕様のサポートも行われ、Wind River SimicsでUEFI BIOS対応のソースコードデバッガも提供。これにより、BIOSやファームウェアのデバッグ作業の効率化が期待できるという。
Wind River Simicsを用いることで、ハードウェアの完成を待たずして、BIOSの開発、テスト、デバッグが行え、大幅な開発期間の短縮が可能となる。独自BIOSを開発するBIOSベンダーやユーザーは、開発の早期着手と作業の効率化により、チップの入手から数時間以内に、開発とテストが完全に終了した状態のBIOSを起動することができるという。
同社は、ByosoftやPhoenix Technologiesなどの大手独立系BIOSベンダー各社との協業により、今回、IA向けWind River Simics仮想プラットフォームにおいて、主要BIOSをサポート。ユーザーは、複雑なBIOSの立ち上げを省略して、即座にOSやアプリケーション開発に着手できるようになる。なお、ユーザーにはWind River Simicsのソフトウェア本体、特定ハードウェアのWind River Simics仮想プラットフォーム、仮想ハードウェアを起動するバイナリ版BIOSが提供される。
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