AMD、組み込み向けSoC「Embedded Gシリーズ」の低消費電力モデル「GX-210JA」を発表:組み込み開発ニュース
AMDは、組み込みシステム向けSoCである「AMD Embedded Gシリーズ」の低消費電力モデル「GX-210JA」を発表した。低消費電力に特化した新たなAPU製品としてラインアップされたもので、組み込みシステム設計におけるx86プロセッサの消費電力要件のさらなる低減を狙うものであるという。
AMDは2013年7月31日、組み込みシステム向けSoC(System on Chip)である「AMD Embedded Gシリーズ」の低消費電力モデル「GX-210JA」を発表した。同製品は、低消費電力に特化した新たなAPU製品としてラインアップされたもので、組み込みシステムの設計におけるx86プロセッサの消費電力要件のさらなる低減を狙うものであるという。
同製品は、AMD Embedded Gシリーズの従来品と比較して、3分の1の消費電力で優れたグラフィックス性能を実現する。最大TDP(Thermal Design Power:熱設計電力)をわずか6W、想定される平均消費電力を約3Wに抑え、産業用制御および自動化、デジタルゲーム、通信基盤をはじめ、シンクライアント、デジタルサイネージ、医用画像などの組み込み型ビジュアル製品などの幅広いアプリケーションで、ファンレス設計が可能になるという。
同社 エンベデッド・システム担当バイスプレジデント兼ジェネラル・マネジャーであるアルン・イエンガー(Arun Iyengar)氏は、今回の発表を受け、次のように述べている。「APUプロセッサ設計の進化、サラウンドコンピューティング時代やモノのインターネット(IoT)の進展によって、低消費電力で卓越したコンピューティング性能とグラフィックス性能を備える組み込みデバイスに対する需要が生まれました。AMD Embedded GシリーズSoC製品の圧倒的なコンピューティングおよびグラフィックス性能とI/O統合によって、ボード・コンポーネント数や消費電力だけでなく、複雑性や諸経費を削減します。今回発表した『GX-210JA』は、平均約3Wの電力で稼働し、コンテンツリッチなマルチメディアや従来のワークロード処理に必要とされる新世代のファンレス設計を実現します」。
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