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知っておくと便利な「Visual Studio 2012」によるテスト署名Windows 8 デバイスドライバ開発入門(1)(1/3 ページ)

Windows 8対応のデバイスドライバを開発する際に、“知っておくと便利なポイント”を実践的な観点から紹介する連載「Windows 8 デバイスドライバ開発入門」。第1回では、Windows 8のデバイスドライバ開発における導入知識とテスト署名の方法について取り上げる。

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Windows 8 デバイスドライバ開発入門

 2013年6月26日から3日間にわたって米マイクロソフト主催の「BUILD 2013」が開催され、ついに「Windows 8.1」の詳細が発表されました。世間的には“モダンUI”に注目が集まりがちですが、実はデバイスドライバ開発も地味に進化しているのです!! そういった意味でも、Windows 8.1の登場により、Windows 8対応のデバイスドライバ開発は今後ますます加速していくことでしょう。

Windows 8.1 Preview
参考 「Windows 8.1 Preview」の無料ダウンロードサイト

 というわけで、本連載では「Windows 8 デバイスドライバ開発入門」と題し、Windows 8対応のデバイスドライバ開発における“知っておくと便利なポイント”を、実践的な観点から紹介していきたいと思います。なお、以降で説明する内容は、Windows Desktop OS、およびWindows Embedded Standard OS用のデバイスドライバ開発に共通した内容となります。

 記念すべき連載第1回では、“Windows 8のデバイスドライバ開発における導入知識とテスト署名の方法”について解説します。

1.Visaul Studio 2012でデバイスドライバ開発が可能に

 Windows 8向けのデバイスドライバ(以下、ドライバ)開発を行うには、以下の2つのツールが必要となります()。

  1. Visaul Studio 2012
  2. WDK 8.0(Windows Driver Kit 8.0)

※注:ドライバ開発に使用できる「Visual Studio 2012」のリビジョンは、Professional、Premium、Ultimateに限ります。必ずVisaul Studio 2012を先にインストールし、後からWDK 8.0をインストールしてください。



 「WDK 8.0」のダウンロードは、開発者向け技術情報サイト「MSDN」より行います。


 WDK 8.0は、従来のバージョンとは異なり、Visual Studio 2012のアドインツールとなります。そのため、ドライバの開発にはVisual Studio 2012のインストールが必須となります。また、以前のWDKには、ドライバ開発に必要なツール、サンプル、ドキュメント一式が含まれていましたが、WDK 8.0からはサンプル、ドキュメントはどちらもWDK自身には含まれず、Webサイト上で別途ダウンロードする必要があります。

 ドライバのサンプルソースコードは、MSDNのコードレシピ集から「Windows 8 Driver Samples」をダウンロードしてください。

Windows 8 Driver Samplesのダウンロード

URL ⇒ http://code.msdn.microsoft.com/windowshardware/Windows-8-Driver-Samples-5e1aa62e



 WDK 8.0を使用して開発したドライバは、以下の環境で動作させることが可能です。

  • Windows Vista SP1
  • Windows 7
  • Windows 8
  • Windows Server 2008 SP1
  • Windows Server 2008 R2
  • Windows Server 2012

 ご覧の通り、“Windows XPは動作対象外”となっています。Windows XPで動作するドライバを開発する場合は、従来バージョンの「WDK 7(7600.16385.1)」を使用してください。

 さて、前述の通り、WDK 8.0はVisual Studio 2012のアドインツールとなり、ドライバの開発をVisual Studio上で行えるようになりました。以下にそのメリットを示します。

  1. GUIを使用して開発が可能
  2. ドライバの開発からデバッグまで、全てVisual Studio上で可能
  3. インテリセンス機能が使用可能
  4. コンパイラがVisual Studioに統合され、アプリケーションと同様にドライバのソースコードもC++で記述可能

 今までコンソールツールで開発するのが当たり前だったドライバ開発ですが、Visual Studioで開発できるようになったことで、通常のアプリケーション開発にグッと近づいたといえます。

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