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ついにEVが正式種目に! 「第11回 全日本学生フォーミュラ大会」自動車技術会の記者発表(1/2 ページ)

静岡県袋井・掛川市内の小笠山総合運動公園で開催する「第11回 全日本学生フォーミュラ大会」では、EV(電気自動車)が正式種目になる。最終日を土曜日とし、運営サイドは来場者数を5000人以上に増やそうと意気込む。

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 自動車技術会は2013年7月8日、「第11回 全日本学生フォーミュラ大会」に関する記者説明会を行った。同大会は、静岡県袋井・掛川市内の小笠山総合運動公園(通称「エコパ」)で、2013年9月3〜7日の5日間にわたり開催する。各学校のチームがフォーミュラカーという小型車両を作り上げて会場に持ち込み、プレゼンテーション審査と走行審査を通じてモノづくり総合力を競い合うイベントだ。産学民官連携でその運営を支援し、自動車技術および産業の発展・振興に貢献する人材育成を目的としている。


イベントの内容

 第11回大会のエントリー数は86で、そのうち8チームがEVでの参加だ。海外からは11チームのエントリーがあった。2003年に第1回大会を開催して以来、年々エントリーチームは増加傾向だったが、2009年以降は80チーム強で安定している。これは会場(エコパ)の収容限界によるものだ。


学生フォーミュラ大会の参加者数推移

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 前回の第10回大会の来場者数は3136人だったが、今回は5000人オーバーを目指す。このために運営スタッフは、大会地元の静岡県の中学校や高校を訪問し、若年層をこの大会に呼び込む活動を行っている。また第11回大会の最終日は土曜日にし、従来審査の成績順で決めていた動的審査の走行順を変えるなどして、大会の見せ場が最終日に集中するように大会進行も工夫するという。


自動車技術会 常務理事で学生フォーミュラ大会実行副委員長の窪塚孝夫氏

 学生フォーミュラ大会の車両規則と審査内容は、以下としている。

  • 610cc以下の4サイクルエンジンを搭載した1人乗りフォーミュラカーを製作する
  • 年間1000台の生産を想定したビジネスモデルとする
  • 企画・設計・製作・走行までの一貫評価を実施
  • 排気音量は、所定条件で110dB以下とする

 今回、レギュレーションに大きな変更はないが、細部では、安全面を配慮したエアロデバイスに関する規制、コクピットの足回りの規定(シート後部から足元まで915mm以上確保する)などの改正があった。

EVが正式種目に

 第11回大会から正式種目として「EVクラス」が加わる。2009年の第7回大会より、EVのテスト走行や模擬大会を実施しながら、車検の方法やレギュレーションを模索してきた。なお海外の学生フォーミュラ大会では、既にイタリア、ドイツ、イギリス、オーストラリアでEVクラスを正式設置している。

 第11回大会 EVクラスのレギュレーションは、基本的に従来のガソリンエンジン車両による大会レギュレーションに準じる。オープンタイプの1人乗りフォーミュラカーを製作し、企画・設計・製作・走行までの一貫評価を実施する。「年間1000台生産を想定したビジネスモデル」とするのも同様だ。

 EV車両の設計要件は以下となる。

  • バッテリーからの最大電力が連続的に85kWを超えないこと
  • 電気モータ数の搭載制限はない
  • 最大公証作動電圧は、600VDC
  • エネルギー回生(ブレーキ動作で発生するエネルギーを電力に変換して利用する)の採用を認める
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