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通信障害・GPS誤差増大の可能性も!? 今後2週間の太陽活動にご注意を最大規模の太陽フレアが頻発

情報通信研究機構(NICT)は、2013年5月13〜15日(日本時間)の間に合計4回、最大規模となるXクラスの太陽フレア現象を確認。今後2週間で、同クラスの現象が発生した場合、通信・放送衛星の障害やGPSを用いた高精度測位の誤差の増大などが生じる可能性があるとした。

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 情報通信研究機構(NICT)は2013年5月16日、日本時間5月13〜15日の間に合計4回、最大規模となるXクラスの太陽フレア(太陽の黒点群の領域で生じる爆発現象)の発生を確認したことを受け、今後2週間の太陽活動に対する注意を呼び掛けた。

 昨年(2012年)1年間で同クラスの太陽フレアが発生したのは7回。これに対し、今回は数日の間に4回も発生しており、2008年1月から開始したと考えられている第24太陽活動サイクルでは、初めての現象だという。

 今回、大規模な太陽フレアの発生が確認されたのは、太陽の東に位置する1748 黒点群。今後1週間ほどで、この領域は地球に対面する方向に移動し、さらに、その後1週間ほどで太陽の西に移動するとみられる。

太陽画像
画像1 NASAの太陽観察衛星「SDO(Solar Dynamic Observatory)」による太陽画像。左が可視光、右が紫外線。赤丸の中は、今回現象をもたらした1748 黒点群の位置である

 太陽フレアの発生に伴い、強い紫外線やX線、電波などが放射される他に、高温のガスが放出されるケース(これをCME現象という)もある。ちなみに、発生したフレアの最大値により、小規模なものからA、B、C、M、Xの順にクラス分けされている。Xクラスは、最大X線強度が通常の100倍に上る大型のものだ。

 万が一、今後2週間で同クラスの太陽フレアが発生した場合、地球に向けて高温のガスが放出され、地球周辺の宇宙環境や電離圏、地磁気が乱れる可能性があり、通信衛星・放送衛星などの人工衛星の障害やGPSを用いた高精度測位の誤差の増大、短波通信障害や急激な地磁気変動に伴う送電線への影響などが生じる恐れがある。

 5月13〜15日に観測された太陽フレアの発生とほぼ同時刻には、デリンジャー現象(電離層の異常により発生する通信障害)も生じ、稚内、東京、沖縄上空の電離圏において、漁業無線や航空無線などの短波通信の障害が確認されている。

観測されたX線
画像2 NOAAの気象衛星「GOES(Geostationary Operational Environmental Satellite)」によって観測されたX線
発生日 発生時刻(JST) 発生規模
2013年5月13日 10時53分 X1.7
2013年5月14日 0時48分 X2.8
2013年5月14日 9時58分 X3.2
2013年5月15日 10時25分 X1.2
表1 今回確認された太陽フレアの発生日時と規模

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