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電気・電子/機械メカトロ分野共に求人情報の裾野が拡大中分野別 転職市場状況

2013年5月時点の転職市場状況を紹介。電気・電子分野と機械メカトロ分野では、自動車業界を中心に求人数が増加中だ。製品のバリエーションを増やすため、製品開発職の採用が目立つようになってきた。

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本記事は人材紹介会社「メイテックネクスト」河辺真典氏からの寄稿です。



機械メカトロ分野:自動車業界で採用人数の多い製品開発の求人が動き出した

 4月の米国新車販売台数は128万5338台。2008年のリーマンショック前に記録した水準を超えました。自動車メーカーにとって、収益の中心は北米からの売上。業界全体が好況になっています。2012年から兆候は出ていましたが、今年に入ってアベノミクスという追い風が吹いてきました。円安の今、攻めに転じる企業が増えています。

 従来、募集される求人といえば最新のコア技術を研究開発職ばかりでした。例えば電気自動車や、車が人・建物に衝突するのを未然に防ぐアクティブセーフティ技術を分かる技術者を求める求人です。それが北米で自動車が売れ出したことで、内装/外装違いの派生車種を開発する求人が増えてきました。内装/外装関連のメーカーも中途で人材を採用するようになり、裾野が広がってきています。

 研究開発の人材採用は不況下でも粛々と続けられますが、採用人数が多くなるのは製品開発の求人の方です。そこの求人情報が動き始めたのは、転職市場にとって大いに意味があります。

 また、食品・医薬品メーカーが国内生産設備の更新や増強を進めようとしているため、設備投資が活発になってきました。経済産業省のデータに表れるのは少し先でしょうが、産業機械メーカーからも機械設計の求人が出てきています。

電気・電子分野:勝ち組企業以外の企業からも求人が出てくる気配

 電気・電子分野でも、活況なのは自動車業界です。機械メカトロ分野と同様に、研究開発職だけでなく、車種を増やすための製品開発職での募集が始まっています。

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 通信業界では、LTEに対応するために基地局を増設しています。キャリアがインフラ整備に乗り出したことで、通信機器メーカー、計測機器メーカーで採用ニーズが高まって、求人の裾野が広がってきています。

 スマートフォン用の部品メーカーを見渡してみても、求人を出す企業が増えています。以前はリーマンショックの打撃を最小限に食い止められた1〜2社の勝ち組からしか求人が出ていませんでしたが、今年に入ってそれ以外の企業からも求人が出てくる気配を感じています。

採用人数だけでなく採用基準も転職者にとって好転の見通し

 機械メカトロ、電気・電子の両分野に当てはまることですが、これまでは開発体制をコンパクトに保つため、即戦力重視。研究開発の経験者、どんな仕事であってもそつなくできる人しか採用されませんでした。それが製品開発になると短期間で分業しながら進めていきますから、「この部分の設計ならできる」と一部分でも貢献できる人材であれば採用されるようになるでしょう。

 採用人数・基準共に枠が広がってきますから、転職希望者にとっては有利な状況になってくるはずです。

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