日本セーフネット、組み込みソフトウェア収益化ソリューションを発表:Androidデバイス対応は業界初
米SafeNetの日本法人である日本セーフネットは、ソフトウェアの重要性が増す組み込み市場向けに、ソフトウェア収益化ソリューション「Sentinel RMS Embedded」を新たに発表した。
米SafeNetの日本法人である日本セーフネットは2013年4月22日、東京本社で記者説明会を開催。同日リリースした、組み込み向けソフトウェア収益化ソリューション「Sentinel RMS Embedded」の概要を紹介した。
Sentinel RMS Embeddedは、既に実績のあるエンタープライズ向けソフトウェアライセンス供与ツールキット「Sentinel RMS」をベースに、組み込み市場向けに最適化し、組み込み機器への移植性を高めたものである。対応OSはLinux、Wind River VxWorks、Android。Android搭載デバイスに対応したソフトウェア収益化ソリューションは「業界初」(同社)だという。Sentinel RMS Embeddedにより、組み込み機器のソフトウェア保護とライセンス供与を効率的に行うことで、改ざん、リバースエンジニアリング、盗難などの危険から、知的財産(IP)を保護し、機能レベルでの製品管理を可能にするという。
記者会見には、米SafeNet グローバル ソフトウェア収益化(SM)フィールド・マーケティング ディレクター アリエラ・ショーハム(Ariella Shoham)氏が登壇。「現在、ハードウェアの標準化が進み、組み込み機器におけるソフトウェアの重要性が増しつつある。将来的にはソフトウェアの重要性がハードウェアの重要性を抜き去るだろう」(同氏)とし、組み込み市場に向けてソフトウェア収益化ソリューションをリリースする意義を説明。さらに、ライセンシングマネジメントの世界でも「B2Bのソフトウェアは飽和状態にあり、今後、組み込みソフトウェア分野が成長していくだろう」と、Frost&Sullivan社の調査結果を基に、組み込み市場への期待を示した。
ソフトウェアの重要性が増す組み込み市場で、デバイスメーカーは幾つかの課題を抱えているという。まず挙げられるのは、運用コストの問題だ。製品ラインごとの多岐にわたるハードウェアSKUにより、在庫、サポート、出荷処理に掛かるコストが増している。さらに、IP盗用とそれに伴うリバースエンジニアリングの脅威だ。スパイ行為などの結果、IPが盗用され、不正コピーや複製品が流通してしまうことが問題視されている。その他にも、悪意のある改ざん・過失による改ざんによる機能の改変なども課題として挙げられる。「Sentinel RMS Embeddedは、こうしたデバイスメーカーが直面する課題を解決するもの」(同氏)である。
Sentinel RMS Embeddedは、組み込みソフトウェアの収益化を実現するために不可欠な、「パッケージング」「制御」「追跡」「管理」の4つのポイントを機能レベルで実行できる。そのため、ハードウェアに実装するソフトウェアの保護、価格設定、パッケージ管理などを柔軟に行うことができ、収益の拡大、運用コストの低減、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立つという。
以下に、Sentinel RMS Embeddedの主な特徴を示す。
- 製品の構成管理をシンプル化:
単一のコード体系で、複数の価格オプションとパッケージングオプションに対応することで、在庫コストを節減し、多くの運用プロセスを簡素化 - 柔軟なビジネスモデルを提供:
実績のあるライセンスモデルとライセンス供与機能を採用することにより、デバイスおよび機器メーカーは、エンドユーザーのあらゆるニーズにきめ細かく対応したパッケージングが行える - リモート管理:
ソフトウェアのアップグレードや機能レベルでのアクセス制御をリモート実行することで、エンドユーザーのライフサイクル管理全体を簡素化 - 管理作業の集中とプロセスの自動化:
ソフトウェアの使用権限管理をWebベースで行う「Sentinel EMS」を併せて用いることで、ソフトウェア提供会社は、製品のアクティベーション、使用状況のトラッキング、エンドユーザーを対象にした継続的な使用権限管理などの作業を一元化・自動化できる
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