おばか製品で説明しよう。 「SolidWorks 2014」の新機能:日本の製品発表ではあり得ないおばかっぷり(2/2 ページ)
米ソリッドワークスのプライベートイベント3日目に、開発中のミッドレンジ3次元CAD新製品「SolidWorks 2014」の機能の一部が紹介された。ほかCADビュワー「eDrawings」の新機能や新しいクラウドベースの構想設計ツールなどもあわせて紹介する。米ソリッドワークス社員の皆さんの“ちょっとおばか”な製品紹介シーンもご覧あれ。
あの新製品2つは?
本イベント1日目で紹介されたSolidWorks関連の新製品2つについて、続報をお伝えする。
SolidWorks Mechanical Conceptual
「SolidWorks Mechanical Conceptual」(以下、Mechanical Conceptual)はクラウドベースで提供される構想設計ツール。3次元CADで構想設計をしようとすると、創造性を妨げてしまう要因となってしまうこともある。通常、構想設計は手描きのポンチ絵や2次元CADで進める。しかしこれだと、3次元CADで詳細設計に入るタイミングで、構想設計図から形状や寸法関係を書き出していく手間が発生する。Mechanical Conceptualは、従来、ポンチ絵や2次元CADで描いてきた感覚で、機構動作の認識が可能な3次元モデルが簡単に作れるツールだ。こちらは2013年10〜11月ころのリリースを予定しており価格などは未定だ。
部品同士の拘束条件は自動認識される。例えばリンク構造であれば、穴とピンにおける円筒同士の合致を認識可能だ。構想設計作業の過程で部品に付加されていく拘束条件は、部品個々が学習する。その部品がよそで使われる場合には、以前使用したときの情報が残っており、システム側がユーザーに拘束条件をあらかじめ提案してくれる。
作成した構想図は、簡易なモーション解析により動作確認も行える。
このツールで作ったモデルはアセンブリになり、後工程となる通常の3次元CADに持っていくことが可能だ。SolidWorksの3次元データなら、Mechanical Conceptualの中で展開し、SolidWorksのデータとして保存できる。他のCADの場合、モデルデータを中間ファイルとしてインポートおよびエキスポートが可能だ。
My SolidWorks.com
「My SolidWorks.com」はWebブラウザベースのサービス。Webサイト、ブログやTwitterの投稿など、Web上に散らばる情報をRSSの利用によってマイページに集約できる。2013年2月中には提供を開始するとのこと。米ソリッドワークスの親会社である仏ダッソー・システムズが過去に買収したエグザリード(Exalead)、ネットバイブス(Netvibes)の技術が活用された。ゆくゆくは、このサービスでEラーニングやチュートリアルなどの教材を提供する計画があるという。
この仕組みが収集するのはWeb上のデータがメインで、ローカルな書類データなどは検索対象に含まれない。
おばかモノづくり祭 in アメリカ
3日目のSolidWorks 2014の紹介イベントでは、テレビ番組風演出で架空の製品が登場した。そのテーマは、「設計者(デザイナー)やエンジニアが絶対喜びそうなギフトを厳選紹介」。
こちらは製品や設計秘話(ウソ)の紹介をきっかけにして、SolidWorks 2014の新機能を披露するために企画された。なお先ほどの機能紹介の画面キャプチャも、そちらからの抜粋だ。
以降では、作中のキャストである米ソリッドワークスのマーケティング部の皆さんの身体の張りっぷりと、「突っ込みどころ満載」のおばか製品の数々を紹介する。
SolidGrill 3000
ノートPCが、なんと簡易調理器に早がわり! 「SolidGrill」があれば、仕事中のオフィスであっても、おいしいグリル料理が手軽にいただける。「ノートPCにこもりまくる熱を活用できないか」という着眼点から開発が開始されたという。これがあれば、職場の人気者になれること請け合いだ。でも食べ過ぎにはご用心!
SolidWorkout
「仕事が超忙しい! でも、やせたーい!」――「SolidWorkout」は、そんなあなたに使ってほしいソリューション。自転車の前にノートPCを備えている。もっとPCパワーがほしい方は、デスクトップPCを連結してみよう(ただし、走行での利用は不可)。「デキるビジネスマン」に欠かせない製品といえよう。
DesignBelt
CADを操作しながら、常に「あれもしたい」「これもしたい」と思ってしまう、そんなマルチタスクでアクティブ派のための製品「DesignBelt」。ノートPCを自分の腰に、SolidWorksのオペレーションに適した位置にしっかり固定できるという画期的ソリューションだ。これがあれば、工作をしながら、自動車を整備しながら、家事をしながら……いつでもどこでも、大好きなSolidWorksといつも一緒。
おまけ
欲しいものはありましたか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.