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車載向けの積層セラコン、新材料の開発で従来比1.6倍の電流許容量を実現:村田製作所 KR3/KC3シリーズ
新たに開発したセラミック材料を用いたKR3シリーズとKC3シリーズは、高いリップル耐性を実現している。また、直流電圧を印加した際の静電容量の低下も抑えているという。
村田製作所は2012年11月、高いリップル耐性を特長とする金属端子付き積層セラミックコンデンサの量産を開始したと発表した。一般用の「KR3シリーズ」と自動車用の「KC3シリーズ」がある。KC3シリーズは、車載部品の規格であるAEC-Q200に準拠しており、エンジンやECU(電子制御ユニット)、駆動系制御などに適しているという。
両シリーズには、新たに開発したセラミック材料が使われている。これにより、自動車向けで要求される高いリップル耐性(電流許容量)を実現し、さらに、直流電圧を印加した際の静電容量の低下を抑えることができたという。
従来の材料と新材料を用いたコンデンサについて、直流電圧を印加したときの静電容量の低下を比較した結果。DC250Vを印加したとき、新材料品では従来品に比べて約2倍の静電容量を確保している。出典:村田製作所
KR3シリーズ、KC3シリーズともに、定格電圧は250V、450V、630Vの3種類がある。それぞれの定格電圧において異なる静電容量をそろえており、各シリーズで計14品種がある。外形寸法は、長さと幅がいずれも6.1×5.3mm。高さは品種によって異なり、2.8〜6.4mm。
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