パナソニックがスマホ向けパワーデバイスを小型化、実装面積は3分の1以下に:ET2012
パナソニックは、ET2012で、MOSFETやショットキーバリアダイオード(SBD)などのパワーデバイス向けに新た開発したパッケージ技術「PMCP(Power Mount CSP)」を展示した。実装面積を従来比で70%削減しながら、放熱特性も向上できるという。
パナソニックは、「Embedded Technology 2012/組込み総合技術展(ET2012)」(2012年11月14〜16日、パシフィコ横浜)において、MOSFETやショットキーバリアダイオード(SBD)などのパワーデバイス向けに新た開発したパッケージ技術「PMCP(Power Mount CSP)」を展示した。小型化や放熱特性の向上が求められているスマートフォンやタブレット端末、ノートPC向けの製品への適用を始めている。
PMCPは、MOSFETやSBDのダイをCSP(Chip Scale Package)でパッケージングした半導体チップの上側の端子に、銅クリップタイプのリードフレームを接着したパッケージである。同社の既存のパワーデバイス向けパッケージ(HSSO8)で使用している、樹脂モールドやリードフレーム、ボンディグワイヤーが不要になり、大幅な小型化が実現できるという。
2012年10月から量産中のPMCPを用いたMOSFETは、外形寸法が1.6×1.8×0.33mm。これに対して、既存のHSSO8を用いたMOSFETは3.1×3.1×0.85mmである。つまり、実装面積が70%、高さが61%、占有体積が88%削減されていることになる。
さらに、半導体チップからの放熱についても、銅クリップから空気中に放熱できるので、開発中の機器の熱設計に余裕を持たせられるという。
関連キーワード
MOSFET | パナソニック | 小型化 | Embedded Technology 2012(ET2012) | ダイオード | Embedded Technology | 半導体 | スマートフォン
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「熱ってどういうもの?」の基本を押さえよう
小型化・高性能化が進む電気製品。製品開発の現場でポイントになるのが「熱」の問題だ。熱とはナンなのか? 熱についての基本を学んでみよう。 - 製品の熱設計、その方法で大丈夫ですか?
熱が製品開発に与える影響とは何か? ハードウェアに携わるエンジニアだけではなく、ソフト開発者も知っておきたい熱設計の本質を探る。