購入を後押しするだけじゃない、検討した商品も分かる――次世代販売促進システム「Dラボフック」:これからの小売店舗
大広、チームラボ、ユカイ工学の3社は、商品陳列用フックとディスプレイを連携させた次世代販売促進システム「Dラボフック」を共同開発し、2012年8月21日より提供を開始する。
大広、チームラボ、ユカイ工学の3社は共同で、次世代販売促進システム「Dラボフック」を開発。2012年8月21日より提供を開始すると発表した。
Dラボフックとは、商品の陳列棚に設置された商品陳列用フックとディスプレイを連携させた販売促進システムである。
顧客が陳列された商品を手に取った際、その商品に関連したプロモーション画像などをディスプレイ上に表示する(動画1)。従来のPOP広告を中心としたプロモーションとは異なり、商品を実際に手に取った購入意欲のある顧客に対し、直接、関連する広告コンテンツやその商品の付加情報(デザインコンセプト、機能、素材、コーディネート例)などを発信できる。気になって手に取った商品に関する多くの付加情報をピンポイントで見せることで、購入の後押しが可能になるという。
Dラボフックであれば、商品陳列用フックに陳列された商品を手に取った瞬間、いつ・どの商品を手にしたかが分かるため、「実際に購入には至らなかったが、購入を検討した商品」の情報を取得できる。POSで取得した購買データだけでなく、購入が検討された商品の情報を合わせて分析することで、今後の商品企画・開発や販売・営業への効果が期待される。さらに、コーディネート例なども映像や画像で示すことができるため、マネキンなどを利用するスペースを削減でき、日々入れ替わる商品にも柔軟に対応できる。
商品陳列用フック「YE-HK001」(画像1)の意匠設計、機構設計、回路設計、製造までを総合的に担当したのがユカイ工学だ。YE-HK001は、低消費電力の無線通信規格「Bluetooth Low Energy」対応で、コイン型リチウム電池(CR2450型)により約1年半稼働するという。YE-HK001に陳列された商品を手に取ると、搭載されたセンサーがそれを感知し、Bluetoothによる無線通信により、手に取った商品情報が受信機に送られる。その商品情報を基に、処理用PCが関連する広告コンテンツや商品の付加情報をディスプレイに表示する。これと同時に、「手に取られた商品」の情報を解析し、統計情報を取得する(画像2)。
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