モノづくり支援環境はこう変わった! 各社のトレンドを歩く:DMS2012レポート(1)(1/3 ページ)
2012年6月に開催した第23回 設計・製造ソリューション展に見た業界トレンドをレポートする。今回は業務プロセス改革や、最新IT技術を駆使した展示を中心に見ていこう。
業務改革と一体となったモノづくりIT支援へ動く各社
図研PreSightはデロイトトーマツコンサルティングのアセスメントサービスを開始
図研は事前の情報で示していた各種機能拡張の他に、デロイトトーマツコンサルティングと共同でコンサルティングを展開する。
「デロイトトーマツコンサルティング自体は、会計コンサルティングのイメージが強いかと思いますが、最近では設計・製造領域の業務改革支援も積極的に進めています。事業規模や生産形態に応じて製造に関する提案を行うこともコンサルティングの1つです。中でも図研PreSightは、産業機械などを製造する企業には適していると考えています」(デロイトトーマツコンサルティング マネジャー 新井本昌宏氏)
デロイトトーマツコンサルティングでは、この事業を展開するためにPLMのスペシャリストを新たにメンバーに加えており、導入前のアセスメントや改善計画策定を行っている。必要に応じて、ITシステムの改革が必要なケースで要望があれば、システムベンダー向けのRFP(提案依頼書)作成支援も行っている。
PLMシステムはERPなどと同じように、業務プロセス全体を含めた見直しがあってこそ、効果的に機能する。ITシステムに合わせて組織を変更するなんて……と思われる向きもあるかもしれないが、PLMシステムにも、設計思想や「ベストプラクティス」が存在する。
旧態依然の業務フローの中で、PLMシステムを導入しようとしても定着しない上、無駄な手続きが増えるだけになってしまう。結果として、導入したものの使えない、と評されてしまうことになりかねない。
図研がPreSightの展開でコンサルティングサービスを進めていくのは、正しく業務改革を進めるための支援としての意図があるだろう。
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