Androidアプリ開発におけるTweenアニメーション:Androidアプリケーション開発者のためのTips集(13)(2/2 ページ)
Androidアプリ開発者のためのTips集。今回は、Androidアプリケーション開発におけるアニメーションについて紹介する。まずは、Tweenアニメーションの基本を学ぼう。
アニメーションの組み合わせ(1)
前述の通り、アニメーションの組み合わせにはAnimationSetクラスを使用する。これもそれほど難しい話ではないので早速サンプルを示す。
例:透過と移動のアニメーションを組み合わせる
// 透過と移動のアニメーションを組み合わせる void alphaPlusTransTest(View v){ // 透過アニメーション(3秒) AlphaAnimation alpha = new AlphaAnimation( 0.0f, 1.0f ); alpha.setDuration( 3000 ); // 移動アニメーション(2秒) TranslateAnimation trans = new TranslateAnimation( Animation.RELATIVE_TO_SELF, 2, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0); trans.setDuration( 2000 ); // アニメーションの組み合わせ AnimationSet set = new AnimationSet( false ); set.addAnimation( alpha ); set.addAnimation( trans ); // アニメーション終了時の表示状態を維持する set.setFillEnabled(true); set.setFillAfter (true); // アニメーションを開始 v.startAnimation( set ); }
setFillEnabled()とsetFillAfter()は、AnimationSetクラスについてのみ呼び出せばよい。これを実行してみると、ビューが画面右側からじわりと浮かび上がりながら現れる。
アニメーションの組み合わせ(2)
アニメーションには、アニメーション開始までの待ち時間もミリ秒単位で設定できる。これを使用すると、アニメーションを順番に実行するような組み合わせも可能だ。
回転・拡縮アニメーションの例をかねて、以下のようなサンプルを作成してみた。
例:画面右側からじわりと浮かび上がりつつ画面中央に移動し、回転しながら縮小して消えるアニメーション
// 透過と移動のアニメーションを組み合わせる void timeLagAnimationTest(View v){ // 透過アニメーション(3秒) AlphaAnimation alpha = new AlphaAnimation( 0.0f, 1.0f ); alpha.setDuration( 3000 ); // 移動アニメーション(2秒) TranslateAnimation trans = new TranslateAnimation( Animation.RELATIVE_TO_SELF, 2, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0); trans.setDuration( 2000 ); // 回転アニメーション RotateAnimation rotate = new RotateAnimation( // 0度から720度まで変化(2回転) 0, 720f, // 回転の中心位置は、ビューの中央 Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f); // アニメーション開始3秒後から、1秒かけてアニメーション rotate.setStartOffset( 3000 ); rotate.setDuration( 4000 ); // 縮小アニメーション ScaleAnimation scale = new ScaleAnimation( // 幅も高さも、1倍から0倍まで変化 1f, 0f, 1f, 0f, // 拡縮の中心は、ビューの中央 Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f, Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f ); // アニメーション開始3秒後から、1秒かけてアニメーション scale.setStartOffset( 3000 ); scale.setDuration( 4000 ); // アニメーションの組み合わせ AnimationSet set = new AnimationSet( false ); set.addAnimation( alpha ); set.addAnimation( trans ); set.addAnimation( rotate ); set.addAnimation( scale ); // アニメーション終了時の表示状態を維持する set.setFillEnabled(true); set.setFillAfter (true); // アニメーションを開始 v.startAnimation( set ); }
XMLによるアニメーションの記述
ここまで見てきたようなアニメーションは、リソースとしてXMLで記述できる。「res」ディレクトリ以下に「anim」ディレクトリを作成して、その中にアニメーションを記述したXMLを配置する。
例として、1つ前のサンプル(例:透過と移動のアニメーションを組み合わせる)をXMLで記述したものを示す。
例:透過と移動のアニメーションを組み合わせる(sample_anim.xml)
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <set xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android" android:shareInterpolator="false" android:fillEnabled="true" android:fillAfter="true"> <!-- 透過アニメーション --> <alpha android:fromAlpha="0" android:toAlpha="1" android:duration="3000" /> <!-- 移動アニメーション --> <translate android:fromXDelta="200%" android:toXDelta="0%" android:fromYDelta="0%" android:toYDelta="0%" android:duration="2000" /> <!-- 回転アニメーション --> <rotate android:fromDegrees="0" android:toDegrees="720" android:pivotX="50%" android:pivotY="50%" android:startOffset="3000" android:duration="5000"/> <!-- 拡縮アニメーション --> <scale android:fromXScale="1" android:toXScale="0" android:fromYScale="1" android:toYScale="0" android:pivotX="50%" android:pivotY="50%" android:startOffset="3000" android:duration="5000"/> </set>
リソースとして作成したアニメーションを読み込むには、AnimationUtilsクラスを使用して、以下のように記述する。
例:XMLリソースからのアニメーション読み込み
// XMLリソースからのアニメーション読み込み void resourceAnimationTest(Context con, View v){ // リソースからのアニメーション読み込み Animation anim = AnimationUtils.loadAnimation( con, R.anim.sample_anim ); // アニメーション開始 v.startAnimation(anim); }
なお、今回紹介したサンプルプログラムはココから(TweenAnimationTest.zip)ダウンロード可能だ。実際に動いている様子などを確認したい方は、このサンプルプログラムを手元の端末などにインストールして動かしてみてほしい。
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