検索
連載

全国のモノづくり屋が集まった超本気のコマ対決テクニカルショウヨコハマ 2012 レポート(1)(2/4 ページ)

記事前半は神奈川県の湘南地区のほか、北九州市の産学連携事例を、後半は「全日本製造業コマ大戦」について紹介する。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

北九州発! LED商品開発とCAEの活躍

 北九州市の次世代照明メーカー 豊光社は、北九州市大学、財団法人北九州産業学術推進機構 半導体技術センターと超高輝度LED投光機の商品化研究に取り組んでいる。こちらは「ひびきのLEDアプリケーション創出協議会」の研究活動の一環。同協議会ではLED投光機以外にも、 植物の光合成のためのLED光源開発、LED照明用の高周波直流電源開発などにも取り組みつつ、LEDアプリケーションの可能性を模索している。


LED投光機の試作品

 豊光社らは、LEDチップを172個寄せ集めることで輝度を高める、超高輝度装置を考案した(高光束照明)。この装置は、以下のような特徴を備える。

  • 光量:2万ルーメン
  • 小型:180×135×135(mm)
  • 高信頼性・安定稼働
  • 即点灯する(高速応答)

 LEDチップを集積することで懸念されるのが、熱の問題。こもった熱は、LEDの寿命を縮める要因となり、消耗するエネルギーも多くなる。放熱対策としては、ランプユニットの裏に、ヒートシンクと、小型高性能なヒートパイプ型ヒートスプレッダ(FGHP:Fine Grid Heat Pipe)を配置。このヒートスプレッダの内部には、毛細管(ウィック)があり、そこに水を通している。ヒートスプレッダを開発したのは、フォトエッチングや自動化設備を得意とする鹿児島市のモレックス 喜入。

 このシステムはようやく試作に乗り出したところで、商品化に向かって具体的に動くのは、まだこれから。

 例えば、災害や事故の起きた現場の照明では、落下物などの衝撃で消防車や救助車のランプのフィラメントが破損してしまう可能性がある。それがLEDランプであれば、そのような破損の心配が無用となる。ひとまず、そのようなニーズを考えているとのこと。この展示がきっかけで、意外なニーズが生まれるようなことになれば面白い。

 さてこのブースでは、この研究に携わる北九州市大学 国際環境工学部 機械システム工学科 准教授で博士の井上浩一氏が説明に当たってくれた。同氏の専攻は熱流体工学で、使用している解析ソフトウェアは、「FloTHERM(フローサーム)」(メンター・グラフィックス)。


FloTHERMによる解析画面

 上記のヒートスプレッダ評価でも、CAEが活躍した。最新のソフトウェアでは、メッシュ数100万ほどの解析が、2時間で処理可能だと言う。以前のバージョンでは同様な規模の解析が何週間もかかることもあったと言うことだ。熱解析の現場で解析ソフトウェアは必須なツールだが、「実験も大事」と井上氏。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る