パーソナルメディア、Android端末向け周辺機器開発キットを製品化:Android×T-Kernel 2.0で理想の組み込み機器開発を
パーソナルメディアは、Androidが苦手とするリアルタイム制御処理をT-Kernel 2.0によって補い、AndroidとT-Kernel 2.0の双方のメリットを生かした組み込み機器を実現する開発評価キット「T-Kernel for Android Open Accessory」を製品化。2011年10月31日より発売する。
パーソナルメディアは、リアルタイムOS「T-Kernel 2.0」を使って「Android Open Accessory」と呼ばれるAndroid用の周辺機器を開発するための開発評価キットを商品化し、「T-Kernel for Android Open Accessory」の名称で2011年10月31日より発売すると発表した。タッチパネルLCD付きモデル「TKADK-U00B0021-02-LCD」が8万5000円(税別)、タッチパネルLCDなしモデル「TKADK-U00B0021-02-CPU」が6万5000円(税別)となる。
主に、スマートフォンやタブレット端末で使用されているAndroidは、GUIなどのユーザーインタフェース処理、データの解析・加工などの情報処理、サーバやクラウドとの通信処理には適しているが、組み込み機器に求められるような“高性能なリアルタイム制御が不得意”という課題を抱えている。
Androidにリアルタイム性能を付加するには、リアルタイム制御の必要な部分を周辺機器として分離し、その部分をAndroidとは別のサブシステムで構成する方法がある。これを実現する手段の1つとして、周辺機器とAndroid搭載端末との間をUSBで接続するインタフェース仕様(プロトコル)Android Open Accessoryが公開されている。
今回製品化されたT-Kernel for Android Open Accessoryは、組み込み機器向けリアルタイムOSであるT-Kernel 2.0を用いて、前述のAndroid用周辺機器の開発を行うための開発評価キットである。
同キットには、ARM11コア(500MHz、ルネサス エレクトロニクス EMMA Mobile1-D)を搭載した開発評価用ボードやT-Kernel 2.0のソフトウェア開発キット(SDK:Software Development Kit)の他、Android Open Accessoryの仕様に準拠したUSBドライバや、周辺機器を開発するための入出力ドライバ、サンプルアプリケーションなどが含まれる(その他仕様の詳細はプレスリリースを参照のこと)。
付属のUSBドライバが、Android Open Accessoryで定められたプロトコルの処理を自動的に行い、Android搭載端末側とT-Kernel 2.0を搭載した周辺機器側との通信路を提供するため、周辺機器の開発者はAndroid Open Accessoryの仕様を意識することなく、周辺機器やアプリケーションに応じたデータ処理に専念できるという。また、Androidが苦手とするリアルタイム制御処理をT-Kernel 2.0によって補うことが可能となり、AndroidとT-Kernel 2.0の双方のメリットを生かした理想的な組み込み機器の開発が容易になるとしている。
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