電力コストの10%を削減可能、パナソニック電工ISの企業向け電力監視管理ソフト:スマートグリッド
ピーク電力抑制は今夏だけではなく、今後も課題となる。パナソニック電工ISは、企業や工場の電力管理、管理に役立つソフトウェアを発売した。10%の月額コスト削減に成功したという。
「延べ床面積3000m2の自社データセンターに電力監視管理ソフトウェアを適用することで、月額総コストの10%に相当する280万円を毎月削減できた」(パナソニック電工インフォメーションシステムズ、以下パナソニック電工IS)。同社は、自社の環境監視、管理ソフトウェア「eneview 1.0」の効果をこのように説明する。同ソフトウェアはデータセンター専用である。
パナソニック電工ISは、データセンターだけではなく、企業や工場にも適用できるよう機能を拡張した「eneview 2.0」を2011年10月21日に発売する。消費電力など電力関連の他、温度、湿度を計測、管理、リポートできる(図1)。2013年度末までに200社への販売を目指す。
図1 eneview 2.0の管理画面 電力使用量のピーク抑制に役立つ「簡易デマンド機能」を備える。30分単位の平均電力の推移をグラフ表示し、目標達成予測を示したところ。メールなどによる異常通知もできる。管理画面の他、節電効果などをイラストなどを使ってより視覚的に表示する「見せる化機能」(参考価格40万円)を、顧客の要望に応じて構築する。
各種センサーや管理サーバを配置したのち、eneview 2.0を管理サーバ上で動作させることで、システムとして機能する。消費電力測定点が200点の場合、価格は120万円(機器の価格、配線工事の費用は含まない)。
遠隔地のデータも測定可能
管理サーバと、パナソニック電工の測定、管理機器を組み合わせて利用する。eneview 2.0を利用するための機器構成は、図2の通り。
最小構成は、管理端末と管理サーバ(eneview 2.0)、本体コントローラM(BCRN2500、18万6900円)、本体コントローラMに接続した各種センサーである。積算電力量や電圧の他、電流電力、力積、パルス量、温度、湿度を計測、管理できる。
測定点が増えるごとに、本体コントローラMを増設していく。本体コントーラMの最大台数は100台。測定点が遠隔地にある場合は、LAN対応ユニット(8万4000円)を使う。
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