生産現場、基幹システムもタブレット対応で快適に?:DMS2011レポート(2)(2/2 ページ)
2011年6月22〜24日に開催された「第22回 設計・製造ソリューション展」の今回の注目展示を紹介。本稿では特に生産現場〜基幹システム向け製品にスポットを当てる。
現場管理、現場と基幹システムの自動連携に向けて
NECブースでは、先に発表されたばかりのIFS Applicationsのデモ展示に注目した。写真はe-F@ctoryと基幹ERPが自動接続するデモだ。このほか、2010年に発表した「アジャイル生産現場ソリューション」は、モバイルデバイスでの操作に対応し、利便性が向上しているようだ。このシステムは現在も米沢工場で利用されているという。
今後、レノボとの合弁が実現した際にも国内で行われる見込みの最終組立工程では継続して利用されるようだ。
企業の内外の情報を垣根なく表現するモバイルアプリケーション
SAPブースは事前に紹介したとおり、モバイルアプリケーションの可能性を示すデモが展示されていた。モバイルアプリケーションのデモでは、営業スタッフ向けや、カメラデバイスを利用した画像と棚在庫情報のリアルタイム確認、メンテナンス情報とGPS、地図情報を連携させたアプリケーションなどが用意されていた。「従来のSAPのイメージと異なる、リッチで使い勝手の良いアプリケーションに仕上がっている」(ブース説明員)というように、便利でつい触りたくなるようなUIで業務の情報が表現されているものが目立った。
1つ目の写真は設備メンテナンス担当者向けのアプリケーションを想定したもの。設備の実際の画像や、地図情報、図面情報を確認でき、同じ画面で作業完了報告の入力なども可能になっている。
2つ目の写真は、小売店の店頭での利用を想定したもので、店舗内の配置と在庫情報を連携して表示している。
「手法によっては画像認識エンジンと組み合わせ、ARのように実映像と重ね合わせて表示させることも考えられる」(同)という。
3つ目の写真は、経営層や本社管理部門が世界中の拠点情報を閲覧するケースを想定したもの。
このほかにも、社員ディレクトリ一覧や、コーポレートメッセージなど、社外向けの情報や、部門の営業状況など、社内向けの情報を閲覧できるSAP社員が実際に利用しているアプリケーションも展示されていた。
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タブレット端末の利用は、ともするとガジェットを使った「飛び道具」的に見られがちだが、ここで紹介した各出展品は、現場作業負荷低減につながる非常に実用的なものばかり。モノづくりの「現場」は直観的な入力インタフェースが最も生きる領域の1つのようだ。
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