ルネサス、統合マイコン「RL78ファミリ」の高機能版「RL78/G14」の製品化を発表:機器の性能向上と低消費電力化に貢献
ルネサス エレクトロニクスは、業界最小クラスの低消費電力と高い処理性能をうたう同社統合マイコン「RL78ファミリ」に、「R8Cファミリ」の周辺回路を搭載した「RL78/G14グループ」の製品化を発表。順次サンプル出荷を開始する。
ルネサス エレクトロニクスは2011年6月23日、業界最小クラスの低消費電力と高い処理性能をうたう同社統合マイコン「RL78ファミリ」に、「R8Cファミリ」の周辺回路を搭載した「RL78/G14グループ」の製品化を発表。同日より順次サンプル出荷を開始する。
RL78/G14グループは、家電、携帯機器、健康機器などの民生機器や事務機器、産業機器をターゲットとした16ビットマイコン。R8Cファミリで実績のあるタイマ群、データトランスファコントローラ、イベントリンクコントローラ、8ビットD/A変換器とコンパレータなどの周辺回路を搭載し、さらにCPUコアに乗除算・積和演算命令を追加したことにより、機器の性能向上および低消費電力化を実現しているという(製品仕様について)。
RL78/G14グループは、16〜256KバイトまでのフラッシュROM、2.5〜24KバイトまでのRAMを搭載し、30〜100ピンまでの標準/ファインピッチQFPパッケージ(Quad Flat Package)や小型QFNパッケージ(Quad Flat Non-Leaded Package)、LGAパッケージ(Land Grid Array Package)など計17種類のパッケージをラインアップ。今後、512Kバイトの大容量フラッシュROM搭載製品や128ピンまでの多ピン製品、動作温度105℃対応製品などの追加も計画しているという。
RL78/G14グループのサンプル価格は、メモリ容量やパッケージの種類・ピン数などにより異なる。例えば、64Kバイト・フラッシュ、5.5KバイトRAM内蔵の64ピンLQFPパッケージ(Low Profile Quad Flat Package、10×10mm)の「R5F104LEAFB」が1個当たり230円となる。2011年12月より順次量産が開始され、2012年12月以降、グループ合計で月産1000万個を計画している。
なお、RL78/G14グループの開発環境として、同社の統合開発環境「CubeSuite+」と統合オンチップデバッギングエミュレータ「E1」およびフルスペックエミュレータ「IECUBE」が利用できる。また、フラッシュメモリプログラマやルネサス・スタータ・キット(RSK)の提供も行われるとのこと。
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