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3次元データ形式とツールの関係を考える3次元って、面白っ! 〜操さんの3次元CAD考〜(3)(1/3 ページ)

あなたはどうしてソリッドモデラーを使うのか、考えたことはある? もしかしてサーフェスモデラーでもいいのかも!?

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 前回は、ワンダーフェスティバルの話題に脱線したので、もともと予定していた話題に戻そうと思います。

 今回のお題は「3次元データ形式とツールの関係」です。

 3次元モデラーの世界というのは面白くて、知っている人は「これでもか!」というくらい知っている人がいる一方で……、関わりのない人は全く知りません。それも無理もないことで、大体3次元情報を持ったデータを作らなければならない仕事は、世の中の多くの仕事から比べれば微々たるもの。そんなところに縁がなければ、そんなツールを使うわけがありません。Photoshopのようなツールだって、一昔前はその手のソフトウェアを素人が使うなんて考えられなかったでしょう。

 でも、今は、街のナントカカメラなどのような大手家電量販店をはじめ、多くの場所で開催されているデジイチ(デジタル一眼レフカメラ)の講習に加えて、一般向けに普通にPhotoshop講習の開催などもやっています。つまり仕事では使わないものの、趣味のレベルでこのようなツールを使う機会が圧倒的に増えてきたので、そのような講習会の需要は増えるし、ツールを選ぶためのさまざまな情報も世の中に増えてきたのです。要するに、デジタルカメラで扱うべき種類のデータや、それを加工するためのツールに対するリテラシーが上がってきているということですね。

 それと同様なことが、3次元データについても起きている……と言えれば、実にうれしいのですが、現実は真逆。ごく一部の人たちは知っているけれど、一般の人たちには全くリテラシーがないのです。例えば、あなたが子どもの学校のPTAなどの懇談会に行って、「3次元データを持っている人いますか?」と聞いたら、「いません」と答えてくれるどころか、「はぁ? 何ですかそれ?」と言われるのが関の山でしょう(もし知っている人がいたら、きっと業界人です)。

 というわけなので、どういう風の吹き回しか、3次元データを扱わなくてはいけなくなって、慌てて3次元のツールを選ぼうとなったときに、途方にくれることになるのです。まあ、機械系の仕事をしている人が、ポリゴンモデラーを選ぶなどということは、ほとんどありません。何か特段の理由がない限りにおいては、ソリッドモデラーを選ぶことになるでしょう。

 とはいえ、ここは一歩引いて、世の中にはどんなツールがあるのか、そしてそのツールは何をするために向いているのかを、いま一度眺めてみてはいかがでしょうか。機械の設計だったら、CGツールでなくてソリッドの3次元CAD、ということは何らかの知識があるからそういえるのであって、その知識がない人に言ってみても理解などされません。また、ソリッドモデラーを使っている人も、なぜ機械設計にはソリッドモデラーが向いているのかを説明できるでしょうか?

 まずは、それぞれのデータやモデラーの特徴を、拙著からの引用で示してみます。

図1
図1 CADに向いていること、CGに向いていること:『絵ときでわかる3次元CADの本』(日刊工業新聞社刊)より

 まあこの表が、今回のコラムの全てのようなものですが、もう少し話をします。例えば、下記のようなフィギュア系のものを作ることを考えてみます。どのモデラーで作るのが、一番簡単でしょうか。

図2
図2 Metasequoiaで作ったクマの顔

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

     動画1:ポリゴンでのモデリング


 何を言いたいのかというと、どんなデータを作りたいのか、あるいはどんな形状のものを作りたいのか、ということで、選ぶツールも変わってくるということです。これらをあえて、2つの中に分ければ、グループ1がポリゴンモデラーだけ、グループ2がサーフェスモデラーとソリッドモデラーということになります。後者のグループ2の方が、俗にいう3次元CAD、グループ1が3次元CGです。

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