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ホンダの「フィット ハイブリッド」、低速走行時のEV走行比率を向上(1/2 ページ)

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 本田技研工業(以下、ホンダ)は2010年10月、小型車「フィット」のマイナーチェンジモデル(以下、新型フィット)と、ハイブリッドモデル「フィット ハイブリッド(以下、フィットHEV)」を発売した。価格は、新型フィットが123万円から、フィットHEVが159万円から。国内市場における月間販売台数は、新型フィットとフィットHEVを合わせて1万4000台を計画している。

 同社社長の伊東孝紳氏(写真1)は、「当社は2010年7月に、『良いものを早く、安く、低炭素でお客様にお届けする』という、2020年に向けての企業ビジョンを発表した。このビジョンの実現に向けた第1弾製品となるのがフィットHEVだ。このフィットHEVを、世界に先駆けて国内市場に投入することにより、国内におけるハイブリッド車の普及に弾みをつけたいと考えている」と語った。

写真1ホンダの「フィットハイブリッド」と同社社長の伊東孝紳氏
写真1 ホンダの「フィットハイブリッド」と同社社長の伊東孝紳氏 

 なお、新型フィットとフィットHEVの発売前1カ月間の事前受注台数は1万4000台に達した。このうち、1万台をフィットHEVが占めた。「当初の事業計画では、月間販売台数のうち、60%が新型フィット、40%がフィットHEVになると考えていた」(ホンダ)という。また、発売から2週間後には、新型フィットとフィットHEVの累計受注台数は2万1000台を超えている。このうち71%を、フィットHEVが占めたという。

燃費の向上

 新型フィットには、排気量1.3l(リットル)のエンジン「i-VTEC」を搭載する「13G」/「13Gスマート セレクション」/「13L」と、排気量1.5lのi-VTECを搭載する「15X」/「RS」がある。基本サイズは、全長3.9m×全幅1.695m×全高1.525m。ただし、各車の4輪駆動車(4WD)モデルは全高が1.550m、RSは全長が3.915mとなっている。重量は、最軽量の13Gの990kgから、15Xの4WDモデルの1170kgまで、200kg近い幅がある。新型フィットは、外形デザインを変更することにより、従来モデルと比べて空気抵抗を低減した。これにより、10・15モード燃費は、従来モデルの24.0km/lから、24.5km/lに向上している。

 一方、フィットHEVは、新型フィットのプラットフォームと外形デザインを用いたもので、フィットのハイブリッドモデルという位置付けになっている。パワートレインは、排気量1.3lのi-VTECエンジンとホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA(Integrated Motor Assist)」、無段変速機(CVT)を組み合わせたものである。サイズは、新型フィットの基本サイズと同じで、重量は1130kgとなっている。10・15モード燃費は、同社が2009年2月に発表したハイブリッド車専用モデルである「インサイト」と同じ30.0km/lを達成した。荷室の容積は341l。荷室の下部にIMAを設置しているため、新型フィットの384lよりも少し小さくなっているものの、「ほぼ変わらない広さ、使い勝手を実現できた」(ホンダ)という。

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