連載
開発コード「チベ」。楽しくこだわり抜くガンダムポメラ:隣のメカ設計事情レポート(7)(3/4 ページ)
デジタルメモ「ポメラ」の新機種は、ガンダムモデル。ファンたちに満足してもらえるよう試行錯誤した開発裏話を紹介
【設計】3次元モデルが共通言語、変わらず
日中合同のポメラ開発部隊は3次元モデルを共通言語とし、さらに今回、「ガンダム」というキーワードで、さらに絆(きずな)を強めていた。過去記事で紹介した3次元CADの図+英語でのコミュニケーションは、当然健在だった。
設計課題 1:パネルの角、面取り形状(シャア・アズナブルモデル)
設計課題 2:ドット模様の加工方法(ジオン軍モデル)
【企画と製作】難しい色出し
キャラクターありきの製品では、やはり色は非常に重要になる。デザイン画上での色調整はどうとでもなるが、実際にプラスチックで成形していけば、当然、その調整は簡単にはいかない。そのうえ、その色がアリかどうかの判断は、人それぞれの考えや感性により基準が異なる。ガンダムポメラも例外でなく、色出しについては紆余曲折があったとのことだ。
かつて尾花氏はガンダムのアニメを観ていて、砂漠の中から青いランバ・ラル専用機がムクムクッと出現するシーンが強く印象に残っていたという。そして、その美しい青を製品でも忠実に再現したいと考えた。
しかし、その青の製品を仮定しデザインすると、何となく子供っぽく、非常にポップな印象になってしまう。30代半〜40代前半とするこの製品のターゲットユーザーたちが、その色をどう思うか。
例えばアニメのキャラクターは鮮やかな配色の服装をしていることが多い。テレビ画面で観ている分には違和感はない。しかしそれが実際、現実のわたしたちがそのとおりの配色の服を着たら、どうか。その感覚だろう。
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